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平成24年度施政方針

 これは、平成24年度第1回郡上市議会定例会において市長より説明したものです。

冒頭あいさつ

 本日は、平成24年第1回郡上市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位にはご参集いただき、誠にありがとうございます。
 定例会の開会に当たり、ご審議いただきます諸議案の説明に先立ち、今回提案いたしました平成24年度当初予算案の編成方針、また、この予算等に盛り込みました主要施策や事業についてご説明申し上げ、議員の皆様をはじめ市民の皆様方のご理解、ご協力を賜りたいと存じます。
 なお、市政運営の基本方針等につきましては、幸いその機会が与えられましたならば、後日場を改めて申し述べさせていただきたいと思いますのでご了承賜りたいと存じます。

予算編成の方針

 平成24年度当初予算は、4月1日の市長選挙と市議会議員選挙を控えていることから、一部の政策的予算の計上を差し控えることとして編成いたしました。ただし、新規施策であっても、例えば小中学校防災用品整備事業や消防デジタル無線整備事業のように防災面で緊急性が高いもの、また、予防接種事業において新たにみずぼうそうとおたふくかぜを助成対象にするものなど、取り組みが遅れることで住民の健康や福祉等に影響のあるものについては、今回の当初予算で計上することといたしました。
 また、平成24年度の予算編成におきましても、従来からの「安全・安心・活力・希望」を政策の基本理念といたしましたが、施策の柱立てとしては、郡上市総合計画後期基本計画の施策体系に基づき、1.産業・雇用(地域資源を活かして産業を育てるまち)、2.環境・防災・社会基盤(美しい水と緑を守り、暮らしの基盤が整う共生のまち)、3.健康・福祉(支えあい助け合う安心のまち)、4.教育・文化・人づくり(香り高い地域文化と心豊かな人を育むまち)、5.自治・まちづくり(市民と行政の協働により自律するまち)、6.地域振興(個性あふれる地域づくりを推進するまち)、7.行財政改革(身の丈に合った行財政体制の確立)の七つを予算編成の柱と位置づけました。

 こうした柱によって編成した結果、一般会計の性質別歳出では、普通建設事業に前年度対比23.5%減の42億1,546万円、人件費に3.2%減の45億7,497万円、公債費に2.2%減の57億4,833万円、物件費に2.7%減の38億2,965万円、補助費に6.8%増の24億7,231万円、繰出金に5.7%増の32億9,108万円を計上しました。このうち、普通建設事業が大きく減少いたしましたのは、「まちづくり交付金事業」の事業完了や白鳥中学校改築工事がピークを過ぎたことなどによるものであります。
 一方、一般会計歳入では、個人市民税において、税制改正に基づく年少扶養控除等の見直しに伴う影響などにより6,675万円の増額、企業収益の減少傾向により法人市民税が3,052万円の減額、平成22年度のたばこ税の引き上げに伴う消費落ち込みの影響が少なかったことなどにより市たばこ税が3,590万円の増額、また、固定資産税においては評価替えにより大幅な減収が見込まれ1億4,257万円の減額となったことに伴い、市税全体では48億7,475万円を計上し、7,226万円の減額となりました。地方交付税については、国において総額で前年度に比して0.5%、811億円が増額され、17兆4,545億円が確保されました。そこで本市の普通交付税については、前年度対比4,000万円増の123億7,000万円を計上しました。また、特別交付税については、平成23年度に実施される予定であった制度改正(交付税総額における特別交付税の割合を6%から5%、さらに4%へと引き下げ)が、東日本大震災の影響により、その実施を3年間延期されたことにより、平成22年度当初計上額を基準に算定した結果9,300万円増の6億2,700万円を計上することができ、交付税全体としては129億9,700万円で、1億3,300万円の増額となりました。市債におきましては、臨時財政対策債を除き通常債と災害復旧債を合わせて24億3,180万円を計上しました。肉付けを行った後の本格予算におきましても、公債費負担適正化計画による平成24年度の「発行限度額25億円以内」を堅持したいと考えております。また、国の地方交付税特別会計の財源不足を補うために発行する臨時財政対策債は、国の総枠の減少に伴い、前年度対比3,700万円減の10億7,300万円を計上しました。これにより、市債全体としては、前年度対比3億5,520万円減の35億480万円となりました。


 以上の結果、平成24年度の一般会計歳入歳出の予算規模は275億6,200万円で、前年度当初予算と比較して4.3%、12億4,900万円の減となりました。なお、前年度に引き続いて国民健康保険特別会計の医療給付費の増大に伴う保険税負担の緩和を図るための繰出金の財源に充てるため1億円を、大規模林道八幡高山線整備時に受益者組合が借り入れている農林漁業資金を一括繰上償還することに対して助成する経費の財源に充てるため5,042万円を、それぞれ財政調整基金から取り崩して繰入れを行うことなどにより、歳入の確保を図り予算編成をしたところであります。

 このような方針に基づき編成した平成24年度予算規模は、只今申し上げましたように、
  一般会計は、275億6,200万円となり、そのほかの
  特別会計は、157億692万円、
  企業会計は、50億2,443万円、
  合計で、482億9,335万円
となりました。平成23年度当初予算に比べ、特別会計は5.8%の増、企業会計は1.5%の増、合計では、0.65%の減となっております。

分野別施策

 続きまして、予算編成方針で申し上げました、「安全・安心・活力・希望」を基本理念とした七つの分野別施策につきまして、項目ごとの内容をご説明申し上げます。

1.産業・雇用(地域資源を活かして産業を育てるまち)

 最初に一つ目の柱である『産業・雇用』についてであります。
 農林業の分野につきましては、農業従事者の高齢化と担い手の減少が進む中、地域の話し合いにより、農業の今後のあり方を定める「人・農地プラン(地域農業マスタープラン)」を作成し、地域の中心となる農業経営体の確保と農地集積の推進により、持続可能な地域農業の実現を目指します。地域農業を支える新たな担い手を確保するため、プランに位置付けられた新規就農者に対し、新年度より国の新規就農総合支援事業を活用して一人当り年間150万円の所得確保給付による支援(6名を予定)を行います。また、地場農産物拡販奨励事業として、2名のアドバイザーを新たに設置し青空市場等への出荷者を中心に主に農産物の生産拡大についての指導を行うことで、小規模農家対策を図ってまいります。
 野生鳥獣による農作物への被害防止に努めるため、有害鳥獣の捕獲に対する奨励金を前年度に比べて増額いたしました。また、引き続きモンキードッグの育成や恒久柵の設置など地域と行政が一体となった対策を推進いたします。
 集落や農地の多面的機能の確保、農村の環境保全及び農業施設の長寿命化を図るため、中山間地域等直接支払交付金などにより地域の共同活動を推進いたします。
 地域農業の活性化に向け、青空市場等での地元農産物の販売や学校給食への食材提供など、地産地消を積極的に推進します。また、安心・安全な農産物の栽培を促進するため、残留農薬に加え放射能についての積極的な自主検査の支援に取り組み、質の高い農産物の産地として消費拡大を図るよう努めてまいります。
 畜産振興については、口蹄疫や鳥インフルエンザなどの伝染性疾病の侵入防止に全力を尽くします。また、「飛騨牛ブランド」の発展に向け、長崎県で開催される第10回全国和牛能力共進会に出品できるよう支援に努めるほか、優良家畜導入事業の一部を変更し良好な資質を持つ雌牛群の発掘と保留に努め、牛の系統改良を推進いたします。
 森林・林業については、郡上市産材の有効利用や地域産業の振興のために、郡上市産材住宅建設等支援や木質ストーブ購入補助を引き続き実施します。
 また、農業生産力の向上を図るため、県営中山間地域農村活性化事業や県単独土地改良事業など農業生産基盤の整備を行うとともに、森林の保全を図り、利用間伐など積極的な林業生産活動を促進するため、道整備交付金等を活用した林道整備を実施します。

 次に、商工振興につきましては、中小企業の経営安定を図り、企業誘致や新規事業に挑戦する事業者への支援などを積極的に進めて雇用の場の確保に取り組みます。また、郡上の豊富な地域資源や製造技術を活かした「売れるモノづくり」を進めるため、新商品の開発を補助する新商品開発支援事業を進めるとともに、国 内各地での物産フェアや商談会への事業者の出展を後押しするビジネスフェア等出展支援事業を新規に実施いたします。 
 交流人口を市内の消費拡大につなげるため、引き続き食の観光資源化を進めて、食イベントの開催やご当地グルメの情報発信など食の王国づくり事業をさらに推進するとともに、郡上市商工会が行う経営指導やビジネスマッチングなどの活動に対し引き続き支援いたします。


 観光振興につきましては、東海北陸自動車道の交通アクセスを最大限にアピールし、郡上市観光連盟と連携してターゲットを絞った広域観光キャンペーンを実施するとともに、長良川鉄道を活用して、郡上の多様な観光資源や魅力を提案・発信する「着地型観光」を推進します。
 国の事業として、伊勢湾岸から石川県能登半島までつながる観光ルートを「ドラゴンルート(昇竜道)」として海外にPRする事業が行われます。この動きに合わせて、これまでの活動成果が開花しつつある台湾、シンガポールに加えて、韓国、中国等への観光PR・誘致活動を市観光連盟や民間事業者と連携して効率的に展開いたします。
 日本まん真ん中温泉「子宝の湯」については、本年4月から指定管理者制度を導入すべく準備を進めており、これにより市有温泉4施設については、すべて指定管理者制度への移行が完了いたします。
また、観光客の受け入れ体制整備のため、八幡市街地の観光客への適切な誘導や交通・駐車場対策の調査事業に取り組んでまいります。

 以上、『産業・雇用』の施策に10億7,879万円(一般会計 10億7,879万円)を計上いたしました。

2.環境・防災・社会基盤(美しい水と緑を守り、暮らしの基盤が整う共生のまち)

 次に、二つ目の柱であります『環境・防災・社会基盤』についてであります。
 下水道事業につきましては、農業集落排水事業として八幡町相生地区の処理場完成に伴い、本年一部供用開始を予定しておりますが、平成25年度事業完了に向け、引き続き整備を推進いたします。また、特定環境保全公共下水道事業として、平成25年度の完成に向け、特環大和中央処理区の処理場増設を、並びに新年度の完成に向け、特環美並中央処理区の処理場増設を実施いたします。
 相生地区農業集落排水の一部供用開始に伴い、市内では35箇所の下水道施設となります。この維持管理費が経営面で大きな負担となることから、効率的な運用とコスト削減の徹底を図りながら健全経営を目指します。


 下水道使用料金の統一につきましては、平成26年度に市内統一となることから段階的な経過措置を設けており、円滑な料金体系に移行できるよう市民の皆様への周知を徹底し、合併後の市民負担の地域格差を解消したいと考えております。なお、世代間の負担の公平化を図るための下水道事業資本費平準化債につきましては、新年度において4億2,000万円を発行する予定としております。


 次に、郡上市の自然環境を守り、快適な住環境の実現を目指すため、郡上市の良好な景観を保全・形成するための景観百景プロジェクト事業や景観条例に定める住民協定の締結促進と認定に取り組みます。
市営住宅につきましては、適正な維持管理のため、新たに、公営住宅長寿命化計画の策定に取り組みます。
 一般廃棄物の処理に関する事業では、郡上クリーンセンターや環境衛生センター、北部クリーンセンターの修繕事業を実施し、施設の適切な維持管理に努めます。また、ごみの減量化や不法投棄防止対策等にも引き続き取り組んでまいります。
 新エネルギーの利用促進のため、引き続き、住宅用太陽光発電システムの設置に対する助成を行います。


 消防・防災対策につきましては、昨年3月11日の東日本大震災を受けて郡上市防災計画等再検討委員会を設置し、郡上市地域防災計画や防災体制、各種マニュアルの見直しを実施いたしました。新年度は自主防災組織の充実のための研修会の開催や出前講座実施に加え、新たに自主防災組織が購入する防災資器材の費用や防災のための人材(防災士)育成費用の補助事業を実施いたします。
 地域の防災力向上のため、避難所に指定されている集会所の耐震化診断の実施や避難勧告の判断基準となっている河川の量水標の設置、非常用食料及び毛布等の災害備蓄品の購入などにも取り組みます。また、火災予防と消防力強化のため、消防ポンプ自動車や防火水槽など消防施設の整備を行うとともに消防団貸与被服の整備など装備の充実と消防団員の確保対策に努めます。消防職員については、財団法人日本消防協会へ消防職員1名を研修のため1年間派遣いたします。


 山林の整備につきましては、良好な森林環境や清流を守り、災害に強い森林づくりを推進するため、引き続き間伐を主体とした森林整備や作業道整備を支援いたします。


 次に、社会基盤整備につきましては、東海北陸自動車道の四車線化の早期事業着手に向け、関係団体と連携して積極的に働きかけてまいります。また、郡上大橋の架け替えや現在継続中である大和改良などの直轄国道事業の推進、また、県事業における濃飛横断自動車道和良金山道路や郡上南部広域農道などの継続事業の促進と、主要地方道金山明宝線「めいほうトンネル」の早期事業着手などの懸案事業の推進に向けて、より一層の働きかけを行ってまいります。
 郡上市の基盤整備事業としましては、合併特例道路整備事業などによる道路・橋梁の整備や維持管理、災害危険箇所の解消を推進するための河川改修や急傾斜地崩壊対策事業、冬期間の市民生活の安定を図るための除雪体制の整備・確保に努めます。
 主な事業として、白鳥町の市道中学校線の整備につきましては、本年9月に開催される、ぎふ清流国体に合わせて事業を推進します。また、八幡町小那比の市道生屋区内1号線、美並町粥川の市道森下赤小場線などの改良整備の推進に取り組むとともに、橋梁の耐震化・長寿命化のための改修につきましても計画的に実施いたします。沿道林修景整備事業としましては、倒木等によるライフラインの損傷及び路面凍結等を防止し、道路環境整備を促進するため積極的に事業を実施いたします。その他、道路、河川、農林業施設などの適正な維持管理に努め、現在継続的に進めている事業の早期完了に向け計画的な事業推進に取り組んでまいります。


 次に、水道事業につきましては、市内には59箇所と多くの水道施設があり、この維持管理費が経営面で大きな負担となっていることから、徹底したコスト削減と、財政状況も勘案しながら効率的な水道施設統合を進め、安全・安定供給による持続可能な事業形態を目指します。また、引き続き有収率の低い施設を中心に、計画的に夜間等の漏水調査を実施し、漏水箇所の把握を行うとともに布設替え等の修繕による有収率の向上に努めます。
 主な事業として、八幡町相生地区の農業集落排水事業に併せ、本年度の事業完了を目指し相生簡水基幹改良事業を実施いたします。また、水道未普及地域解消事業として、大和町中神路の一部と下古道の一部の未普及地域を対象とした神路簡水拡張事業を実施し、新年度の完成に向け推進してまいります。
 また、市内全域にわたる水道施設統合については、新年度において、老朽化が著しい高鷲北部地域から統合事業に着手し、平成28年度完成に向け推進してまいります。


 次に、公共交通につきましては、バス路線の維持や利便性の向上に努めるとともに、地域事情に適した運行に取り組む施策を推進いたします。また、地域ごとに異なっていた料金や減免割引制度を見直し、統一的で適正な料金体系の設定を行います。
 昨年10月に岐阜乗合自動車株式会社から撤退の申し出がありました八幡白鳥線・明宝線・和良線の3路線につきましては、市内の新しい交通事業者により、本年10月以降も引き続き運行を継続し、市民の移動手段を確保したいと考えており、目下そのための協議を進めているところであります。また、長良川鉄道につきましては長良川鉄道沿線市町と連携して、引き続き運行支援を行ってまいります。

 ケーブルテレビ事業につきましては、指定管理者制度の導入による効率的な運営を目指し検討を進めます。また放送機器の更新やハイビジョン番組への対応など、自主放送番組の魅力を高めてまいります。
携帯電話不感地区の対策につきましては、明宝小川峠において鉄塔基地局の整備を行います。また、行政ネットワーク機器の更新により、安定した運用と保守管理経費の削減に努めます。
消防救急無線のデジタル化につきましては、平成25年度完了を目指して整備を行ってまいります。

 以上、『環境・防災・社会基盤』の施策に48億8,289万円(一般会計35億7,103万円、特別会計12億7,675万円、企業会計3,510万円)を計上いたしました。

3.健康・福祉(支えあい助け合う安心のまち)

 次に、三つ目の柱であります『健康・福祉』についてであります。
 子どもを安心して産み育てることができる支援施策として、「子どものための手当給付事業」や生まれてから義務教育終了までの乳幼児・学童に対する医療費の無料化助成事業を実施いたします。新規事業としましては緊急時に預かる子ども短期支援事業を実施いたします。また、乳幼児家庭訪問や健康診断など、心身の健康づくりや育児を支援いたします。
 生活習慣病の早期予防を目指し、健診周知活動を継続し、特定健診受診率の向上と健診結果に応じた特定保健指導に取り組みます。がん検診においては、特定年齢の健診受診料免除を引き続き実施いたします。また、心の相談等を行う相談支援員を引き続き配置し、自殺予防対策に取り組んでまいります。


 食育の推進につきましては、市の食育キャラクターである「たーんと君」を活用して保育園や幼稚園、イベントなどにおける食育の普及に努めるとともに、関係機関や団体と連携し、地域に根付いた食育推進活動に取り組んでまいります。


 予防接種事業では、現在公費助成を行っている子宮頸がん予防ワクチン等に加え、冒頭にも申しましたように、1歳~3歳までの幼児に対する水痘(みずぼうそう)ワクチンと流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)ワクチン接種の公費助成を新たに実施いたします。


 直営診療所群を構成する地域医療センターは、へき地地域を中心に医療だけではなく保健福祉も含めた生活の質を支えていくよう努力するとともに、引き続き特定健診や介護予防事業にも積極的に係わってまいります。
 公立二病院では、地域での少子化と高齢化が一層進む中で、市民の大切な命と健康を守るため、医療体制の充実に努めるとともに、民間医療機関との連携や人材の育成など地域医療の体制強化を目指します。


 次に、総合的な福祉施策として、少子化と高齢化が進む中、市民の皆様や事業者、各種団体、ボランティアなどの連携を強化し、支援が必要な方を地域全体で支える仕組みづくりを推進いたします。特に、震災や長引く景気低迷により、生活保護受給者が増加していることから、就労支援を行う相談員を引き続き配置し、生活保護からの自立支援に努めます。
 障がいのある方への適切なサービス等利用計画作成のため、地域生活支援事業(相談支援事業)により社会福祉法人等事業所に対する支援を行います。また、自立支援給付介護支援事業など、引き続き自立した地域生活を支えるための支援を行います。


 高齢者福祉施策につきましては、特に、高齢者が要介護状態にならないように介護予防事業に積極的に取り組むとともに、在宅介護を支援するため、寝たきり高齢者等介護者慰労事業を引き続き実施し、高齢者が住み慣れた地域で生き生きと暮らせる社会を目指してまいります。
 ここ数年その需要が急激に増加しております介護サービスを適切に提供するため、今般第5期郡上市介護保険事業計画の策定に伴い、介護保険料の改定をさせていただくことといたしましたが、介護保険制度の安定的な運営のために市民の皆様のご理解をお願いいたします。
 昨年度、医療給付費の急騰により全体で平均約10%の引き上げをお願いしました国民健康保険特別会計においては、平成23年度の医療給付費は、ほぼ前年度並みの拠出額に留まる見込みですが、全国並びに県下においては3%前後の伸びが生じており、新年度においては、前年度に引き続いて保険税負担の緩和を図るため、一般会計からの繰入金1億円を投入して健全運営に努めてまいります。

 以上、『健康・福祉』の施策に119億551万円(一般会計29億984万円、特別会計87億5,622万円、企業会計2億3,945万円)を計上いたしました。

4.教育・文化・人づくり(香り高い地域文化と心豊かな人を育むまち)

 次に、四つ目の柱であります『教育・文化・人づくり』についてであります。
 学校教育では、生命と人権の尊重を基盤とした「自立・共生・創拓の教育」を推進するとともに、ふるさとへの誇りと愛情を持ち、心豊かでたくましく「生きる力」をより一層育むことができるよう努めてまいります。そのために、ふるさとの伝統文化・芸能を継承し、郡上おどり・白鳥おどり、短歌・俳句などの学習や郡上学の計画的な展開、他地域との交流を通して、児童生徒のふるさとへの認識や愛情を高めてまいります。また、小学校の学習指導要領が全面実施され、新年度からは中学校で全面実施となります。新学習指導要領に基づいた「確かな力」を身に付けるための職員研修や教材整備を進め、さらには、保育園・幼稚園と小学校、小学校と中学校、中学校と高校が連携し、基礎的・基本的な学習内容の定着や個性・才能の伸長を図るとともに、家庭や地域とも連携しあいさつや家庭学習等の基本的な生活習慣が定着するよう努めてまいります。


 児童生徒の安全を確保するための学校施設整備につきましては白鳥中学校の旧校舎・屋内運動場の解体、グラウンド・夜間照明整備などを行い、これによりすべての事業が完了いたします。大和中学校につきましては、新しい屋内運動場の整備については平成23年度の補正予算に計上することとしたところですが、新年度には既設の屋内運動場の解体も行います。また、新たに八幡中学校耐震補強改修事業に着手し、屋内運動場の耐震補強及び改修を行います。
 小中学校の全児童生徒及び全教員の防災ヘルメットなどを新たに整備し、併せて防災教育の徹底を図ってまいります。


 社会教育では、歴史や文化を大切にし支えあって共に生きる人づくりや、地域を担う人材育成に取り組みます。そのためには公民館の役割は大きく、新しい公民館体制の検証と定着を進め、自治会・学校等との連携による地域コミュニティづくりなど公民館活動の充実を図るため、新年度から八幡地域以外にも各地域に公民館専任主事を1名ずつ計6名を配置することとしました。また、老朽化した八幡公民館の機能を現在の八幡保健センターの建物に移すこととし、そのための改修を実施いたします。


 文化・芸術の振興では、市内各地域の伝統芸能の発表と交流の場として、青少年による郷土芸能フェスティバルを新たに開催することとします。これは、先の「中学生ふれあい懇談会」で出された中学生からの提案に基づくものです。また、NHK学園との共催による「古今伝授の里短歌大会」と「水とおどりの里俳句大会」の開催など、郡上市の特色ある文化を次代に受け継いでいくため、活動団体の育成や活動支援を行います。文化財については、現状を的確に把握し、保護・活用の体制を確立いたします。特に八幡市街地の伝統的建造物群保存事業につきましては、関係者のご理解と合意を得て、関係部署相互に連携を図りながら保存計画の策定を進めるなど、重要伝統的建造物群保存地区としての国の選定に向け取り組んでまいります。


 郡上学関連では、郡上市についての理解と認識を深め、市民の一体感を高めるため、引き続き郡上学総合講座や郡上ふるさと考現学市民講座などを開催します。また、郡上かるたにつきましては、かるた大会の開催や副読本の発刊など、その普及と活用を図ってまいります。


 スポーツ振興では、「2012年ぎふ清流国体相撲競技会」と「常陸宮賜杯第63回中部日本スキー大会」が開催されます。特に9月30日から10月2日にかけて開催される、ぎふ清流国体相撲競技会においては、「君の夢 ぐじょうの土俵で 花開け」を郡上市スローガンとして、市民の盛り上がりを図るため、花飾り活動など、おもてなしのミナモ運動を展開いたします。また、県内全市町村を回る炬火リレーなど、積極的に大会PR活動等を推進するとともに、大会にご協力いただけるボランティアを募集するなど、競技・大会運営に万全の体制で臨みます。
 そして、こうした本大会や関連大会・イベントを契機に、市民にスポーツを身近に感じていただき、「市民1人1スポーツ」をさらに推進いたします。


 読書活動では、子ども読書活動推進計画の具現化を目指し、学校図書館のデータベース化をはじめ、図書等の整備や図書館イベントの開催など図書に触れる機会の提供や利用しやすい図書館の体制づくりに取り組んでまいります。

 以上、『教育・文化・人づくり』の施策に13億2,292万円(一般会計13億1,106万円、特別会計1,186万円)を計上いたしました。

5.自治・まちづくり(市民と行政の協働により自律するまち)

 次に、五つ目の柱であります『自治・まちづくり』についてであります。
 地域の課題と現状を把握しその課題解決に向けた取り組みを進めるため、集落総点検・夢ビジョン策定モデル事業を引き続き実施いたします。また、自治会内の助け合い、支えあい活動など地域の絆の再生を支援するため、引き続き、自治会組織等活性化事業にも取り組んでまいります。


 市民協働センター事業につきましてはその望ましいあり方を示した市民協働センター設立検討委員会の提言を踏まえまして、当初予算では計上しておりませんが、新年度の早い時期に設立したいと考えております。また、地域の課題解決策について市民の皆様から提案していただき、市との協働でその解決に取り組む団体提案型協働事業についても引き続き進めてまいります。


 郡上市の住民自治の現状と課題、今後の方向について話し合う住民自治懇話会事業については、委員の方々とともに、郡上市のまちづくりの基本理念を示した住民自治基本条例の素案の策定に向けて取り組んでまいります。


 交流・移住推進事業につきましては、この事業によって平成23年度において11組28人の方が郡上市へ移り住まわれました。それらの方々は新たな事業を市内で起こされたり地域づくり活動へ参加されるなど成果が生まれており、引き続き新年度においても郡上市交流移住推進協議会と連携して交流、移住人口の拡大に取り組みます。


 国内の都市交流につきましては、東京都港区との交流を引き続き推進するとともに、石川県七尾市や本年1月に災害時相互応援協定を締結した兵庫県篠山市との交流について調査研究を進めてまいります。また、昨年6月に友好都市提携協定を締結した三重県志摩市との交流を深化させるため、物産出展や伝統文化を通じた交流のほか、職員の人事交流を行う予定としており、新たな都市交流を展開してまいります。
 産官学連携による地域課題の解決につなげるため、岐阜大学と包括的な連携協定を締結するとともに、新たに職員1名を1年間岐阜大学に派遣し、地域づくりの専門家を養成いたします。

 以上、『自治・まちづくり』の施策に1億5,095万円(一般会計1億4,855万円、特別会計240万円)を計上いたしました。

6.地域振興(個性あふれる地域づくりを推進するまち)

 次に、『地域振興』についてであります。
 市総合計画後期基本計画の地域振興施策に掲げられた地域課題解決に向け、本庁と各振興事務所とが連携して事業を実施し、ふるさとの再生やコミュニティの活性化を図ります。また、地域振興の実現と地域の課題を解決するため、振興事務所長裁量の枠予算(ソフト分)の各280万円、総額1,960万円を前年度同様確保し、地域振興推進事業を引き続き実施いたします。


 八幡地域では、国の重要伝統的建造物群保存地区の選定に併せて、市街地全体を対象とした歴史的風致維持向上計画の策定による歴史的資源を活かしたまちづくりの指針作りを進めます。また、郡上八幡産業振興公社とも連携しながら空き家対策としての新たな仕組みづくりを進めるとともに、殿町消防車庫建設や愛宕公園再整備に向けた調査設計など、城下町郡上八幡の環境整備に取り組んでまいります。
 農産物の加工や販路拡大、福祉サービスを担うためのNPO法人の設立を目指し、新たに川合東部地区へ地域おこし協力隊員1名を派遣いたします。


 大和地域では、地域固有の取り組みである能や文楽を、市民や小学生を対象に普及しながら、これまで一貫して進められてきた「古今伝授の里づくり」について継続して取り組みます。また、地域の資源である鳥獣肉を活用し「ジビエ(地美恵)料理」として特産化を図るとともに、どぶろく特区を活かして「いつでも濁酒が飲める町」として観光客の誘致を進めるなど、活力ある地域づくりを推進いたします。

 白鳥地域では、平成19年度からまちづくり交付金により、外郭環状道路の整備を進めるとともに、歩いて楽しめる道路づくりをはじめとした魅力ある市街地環境の整備を行ってまいりました。今後、これらのハード事業からソフト事業への事業展開を図ることが必要であり、白山文化による地域づくりと地域の観光資源を活かした産業振興や交流推進のため、核となる住民主体の新たな協働体制づくりを行います。また、地域活性化活動のため引き続き石徹白地域に地域おこし協力隊員1名を派遣いたします。
 2012年ぎふ清流国体相撲競技会の開催により多くの人々が来訪されることから、地域振興・情報発信の拠点施設である白山長滝公園、白鳥地域特産物振興センター、白尾ふれあいパークを有効利用し、地域産業の活性化を推進いたします。


 高鷲地域では、清流長良川の源流に位置する地域、農業と観光の盛んな地域として、農林業や、観光、コミュニティが連携した地域振興を推進していきます。そのための施策として、農産物及び加工品等の生産や価値の向上を図るための実証実験等を支援し、農業経営強化、就農希望者増加、農地荒廃防止への足がかりとしていきます。また、山と人との関わりを支援し、山林環境の荒廃にブレーキをかけることで、山林景観を維持しつつ保水力を高め、長良川の源流域環境を守っていきます。こうして得られる景観を育むことで集客力を高め、地域内の観光関連施設を巡るコースなどの新たなメニューの提供を支援いたします。

 美並地域では、「円空のふるさと」の情報発信と文化の創造を目指し、円空を顕彰する事業や円空街道及び観光のPR、文化事業など、今まで取り組んできた各分野の主体性を尊重しながら、関係機関・団体が一体となった実践的な取り組みを推進いたします。
 また、美並町内の農業生産法人(4法人)の連携を図り、耕作放棄地の解消や新規作物の開発など、生産体制の強化に努めます。また、自治会の状況に応じた防災マップを作成し、地域防災の意識向上を図ります。

 明宝地域では、個性あふれる地域づくりを推進するため、昨年に引き続き、間伐材等の有効活用を目指し、里山資源を守り有効に活用するための「もくもく市場」を継続開催いたします。
 また、過疎債を活用した地域おこし応援隊派遣事業として、「ふるさと栃尾里山倶楽部」と「めいほう鶏ちゃん研究会」に引き続きそれぞれ隊員1名ずつを派遣し団体支援を行ってまいります。

 和良地域では、地域おこし応援隊員1名の派遣事業により地域の見守りと集落点検を実施しています。今夏には明宝・和良間のふるさと林道が開通予定であり、新たな市民交流や観光ルートの創出が期待されることから、今後も各集落での課題整理を進め、地域おこしを進めてまいります。また、和良鮎については、これまでの2度のグランプリ受賞に続いて、昨年も高知市で開催された第14回清流めぐり利き鮎会で準グランプリを受賞しました。引き続き、味の良い鮎を国内にPRし和良鮎を活かした取り組みを積極的に推進いたします。

7.行財政改革(身の丈に合った行財政体制の確立)

 次に、『行財政改革』についてであります。
 一般会計予算歳入の約44.9%を占める普通交付税は、平成25年度をもって合併による算定特例での増加分全額保障期間が終了し、その後5年間は段階的に減額される予定となっております。さらに交付税算定の基礎数値の一つである人口が減少するため、これに伴う影響も考慮すると平成31年度には現在より30億円以上の普通交付税の減少が見込まれます。
 将来の世代に過重な負担を残さないためには、市民と行政がこうした状況について認識を共有するとともに、定員管理や公債費負担の適正化、公共施設や事務事業の見直し、歳入の確保などについて今から計画的に対策を講じて、身の丈に合った行財政体制づくりを進めていく必要があります。新年度においては、市行政改革大綱の計画期間の終了予定年度を1年繰り上げ、新たに平成25年度から平成30年度までを計画期間とする「第二次行政改革大綱」の策定を行います。併せて特に重点的な取り組みを(仮称)アクションプランとして取りまとめる予定としております。


 平成24年度予算編成において、歳入面では適正かつ公平な課税の推進と滞納税額の削減に一層努力することとしています。自主財源確保が重要性を増す中、市税等の滞納額削減に向けた体制を強化するため、現在の徴収嘱託員2班4名体制を3班6名体制に増員することといたしました。
 歳出面では、可能な限りの経費削減に取り組んだところであります。
 職員給与費については、定員適正化計画の着実な取り組みにより全会計で15人、一般会計で17人の削減を行うとともに、人事院勧告を踏まえた月例給や現給保障の減額改定等による抑制効果が見込める反面、職員共済費負担率が増加するなどの影響もあり、削減額は全会計で4,787万円、一般会計で9,382万円となりました。


 一般会計における公債費では、公債費負担適正化計画に基づく、これまでの地方債の借入額抑制や繰上償還により対前年度比で1億2,637万円の減となり、徐々にではありますが効果が表れております。平成24年度末の市債残高見込みは451億5,103万円となり、平成23年度末に対して、臨時財政対策債の残高が5億9,574万円増額となる中、その他の通常債残高は21億1,605万円減少し、全体としては15億2,031万円の減額となる見込であります。なお、平成19年度末の市債残高と平成24年度末市債残高見込みとを比較しますと、一般会計では5年間に約75億円、市の全会計では5年間に約145億円の減少となる見込みであります。

 以上、平成24年度の当初予算案の編成方針ならびに諸施策の概要を述べさせていただきました。行財政改革による財政健全化に努めながら、市が直面する課題を克服するためにこれらの施策を着実に実行していきたいと考えております。
 今後とも、議員の皆様並びに市民の皆様の市行政全般に対するなお一層のご支援とご協力をお願い申し上げます。

 平成24年 2月24日

郡上市長 市長:日置敏明

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0575-67-1147

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