5月29日、今夏の「郡上おどり」「白鳥おどり」「白鳥の拝殿おどり」について、全日程の開催を見合わせる旨、各主催者から発表がありました。
本催事については、地元である郡上はもとより、全国の踊り愛好家の皆様に楽しみにしていただいており、開催の可否は大きな注目の的となっておりました。各主催者において協議を重ねられた結果、新型コロナウイルスの感染予防を第一に考え、開催見合わせとする決断となりました。踊り愛好家の皆様をはじめ観光業に携わられる事業者の皆様、そしてまちの賑わいに尽力いただいている地元の皆様には、誠に残念なことではありますが、どうぞご理解くださいますようお願い申し上げます。
郡上市では、市民の皆様の真摯なお取組みにより、これまでに新型コロナウイルスの感染者は確認されていません。「緊急事態宣言」の解除後も、気を緩めることなく感染予防に努めていただいておりますが、感染症の第2波の報道も目にするところであります。こういった状況において、この度の発表は、「踊りを楽しみに折角郡上においでくださった皆様に万が一のことがあってはいけない。ご迷惑をおかけしては申し訳ない」という思いからの苦渋の決断であったと存じますが、郡上の宝である郷土文化の継承には、長い眼で見れば大きな意味を持つものと考えます。
各主催者においては、市民の皆様そして全国の踊り愛好家の皆様に向け、ケーブルテレビ及びインターネットによる踊りのライブ配信の計画などを既に工夫されております。郡上市としましてもコロナ収束時を見据え、宿泊割引や市内での体験割引等のクーポン発行等、経済の活性化に向けた新たな観光施策に取り組んでまいります。
コロナとの戦いは長期にわたりますが、ただ漫然と時が過ぎるのを待つのではなく、元気な郡上の創出に向け、知恵を絞ってまいりたいと考えます。踊りはありませんが、静かな城下町の散策や自然の中での深呼吸など、今年の夏は「一味違う郡上」を楽しんでいただけるよう、機会あるごとに市民の皆様及び郡上ファンの皆様への情報発信に努めてまいりますので、今後もよろしくお願いいたします。
令和2年5月29日
郡上市長 |