このたび、文化庁文化審議会無形文化遺産部会におきまして、「風流踊」が本年度のユネスコ無形文化遺産(人類の無形文化遺産の代表的な一覧表)への提案候補として選定されました。
郡上市の国指定重要無形民俗文化財「郡上踊」が民俗芸能の一つとして選定されたことを、大変うれしく思っており、関係各位のご尽力に感謝申し上げます。
郡上市では、「郡上踊」の保存に取り組んでおられる郡上踊り保存会と共に、全国民俗芸能「風流」保存・振興連合会の会員となり、ユネスコ無形文化遺産への提案候補に選定されるよう取り組んでまいりました。
「風流踊」は、華やかな、人目を惹く、という「風流」の精神を体現し、衣裳や持ちものに趣向をこらして、歌や笛、太鼓、鉦(かね)などに合わせて踊る民俗芸能です。除災や死者供養、豊作祈願、雨乞いなど、安寧な暮らしを願う人々の祈りが込められています。その中で「郡上踊」は400 年以上の歴史を持ち、毎年7月中旬から9月上旬にかけて、全国から多くの人々が訪れます。特に8月13日から16日の徹夜おどりは賑わいが最高潮に達し、人々が世代を超えて徹夜で踊りあかす郡上市の夏の風物詩です。このように多くの人々に親しまれている「郡上踊」は、全国及び世界に誇れる民俗芸能です。
提案候補としての選定を契機に、全国民俗芸能「風流」保存・振興連合会に加盟されている各保存団体及び市町村と、これからもますます連携を深め、「風流」及び「郡上踊」の保存や普及啓発に努めながら、ユネスコによる登録を目指していきたいと考えております。
令和2年2月19日
郡上市長 日置 敏明