消防本部では暑熱順化訓練を実施しています。私たち消防職員は季節・気候に関係なく、火災があれば防火衣を着て活動しなければなりません。そのため、炎天下での活動は水分と塩分の補給も重要ですが、暑さに慣れることも重要になってきます。みなさんも暑熱順化について知り熱中症対策をしましょう!
1.暑熱順化とは
暑熱順化とは、体が暑さに慣れることです。暑い日が続くと、一般的に体は次第に暑さに慣れて、暑さに強くなります。
2.暑熱順化による体の変化
人は運動等で体を動かすと、体内で熱が作られて体温が上昇します。体温が上がった時は、汗をかくことによる気化熱や、心拍数の上昇、皮膚血管拡張によって体の表面から空気中に熱を逃がす熱放散で、体温を下げるといった調整をしています。体温調整がうまく出来ないと、体の中に熱がたまって体温が上昇し、熱中症が引き起こされます。暑熱順化が進むと、発汗量や皮膚血流量が増加し、発汗による気化熱や体の表面から熱を逃がす熱放散がしやすくなります。暑熱順化には個人差はありますが、数日から2週間程度かかります。
3.暑熱順化の方法
体を暑さに慣れさせるためには、実際に気温が上がり熱中症の危険が高くなる前に、無理のない範囲で汗をかくことが大切です。以下の方法を試してみましょう。
(1)ウォーキング、ジョギング・・・目安として15分〜30分程度行いましょう。
(2)筋トレ、ストレッチ・・・目安として30分程度。頻度は週5回行いましょう。
(3)入浴・・・目安として2日に1回は、湯船につかりましょう。
4.まとめ
最近では、室内で過ごすことが多く、涼しい環境に体が慣れてしまっています。コロナが第5類に変更され、今年の夏は外出をする機会が増えると思います。これからも暑くなる日が多くなりますが、楽しい時間が台無しにならないよう積極的に熱中症対策をしましょう。