このたび、国の文化審議会におきまして、郡上市白鳥町の「白鳥の拝殿踊」を、国の重要無形民俗文化財に指定するよう文部科学大臣へ答申される運びとなりました。
本市に伝承されている貴重な民俗芸能が指定されること、たいへんうれしく思っており、関係各位のご尽力に感謝申し上げます。
「白鳥の拝殿踊」は、郡上市の北西部に位置する白鳥町に伝承されている民俗芸能で、毎年7月から9月にかけて、白鳥町各地区の神社で行われています。切子灯籠を吊るした拝殿を踊りの場とし、輪になった大勢の踊り手が、楽器演奏を伴わずに下駄で床を踏み鳴らしながら踊ります。踊り手の中から歌上手が次々に音頭取りを務め、音頭取り以外の踊り手も囃子詞などで合いの手を入れつつ、皆で踊ります。
神社の拝殿で下駄を履いて踊る「拝殿踊」は、かつては市内の広範囲、さらにはその周辺地域にも分布していましたが、その多くは廃絶しており、「白鳥拝殿踊り保存会」が保存伝承されてきた「白鳥の拝殿踊」は、その芸態を今日に伝える貴重な事例です。近年は県外からの参加者も増え、ますます盛んとなっています。
今回の件は、保存会をはじめとする地域の皆様が守り伝えてきた民俗芸能が我が国の宝として広く認められたもので、心から敬意を表します。
本市としては、「長滝の延年」、「郡上踊」、「寒水の掛踊」に次ぐ4件目の国の重要無形民俗文化財として、「白鳥の拝殿踊」が末永く保存伝承され、市民の皆様に親しまれるよう、これからも保存会及び地域の皆様と協力してまいりたいと思います。
令和7年1月24日
郡上市長 | ![]() |