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令和8年 市長年頭あいさつ

 明けましておめでとうございます。郡上市長の山川弘保でございます。
 市民の皆様には、お健やかに新春をお迎えのことと存じます。また、日頃より市政運営に格別のご理解、ご協力をいただいておりますことに、厚く御礼を申し上げます。
 今年は、昭和元年から起算して満100年を迎える「昭和100年」にあたります。昭和の時代は、戦後の復興から高度経済成長へと、激動と変革の時代でした。現在の、70代、80代、90歳を超える皆様方は、家族のため、村や町をより良くするために汗を流し、私たちの生活を支え地域を豊かにしてくださいました。人生の先輩方のご尽力に改めて深い敬意を表すると同時に、皆様方のご尽力に学び、将来にわたり幸せや生きがいを実感でき、希望あふれる郡上市づくりに邁進しなくてはならないと、決意を新たにした次第です。今年も持続可能な郡上市づくりに全力で取り組んでまいりますので、引き続き皆様のご支援、ご協力をお願い申し上げます。

 さて、昨年を振り返ってみますと、郡上市にとりまして発展的な出来事がいくつかありました。
 3月には「白鳥の拝殿踊」が国重要無形民俗文化財に指定され、郡上市では、「長滝の延年」、「郡上踊」、「寒水の掛踊」に次ぐ4件目の指定となり、大きな慶び事となりました。関係各位の長年にわたるご尽力に敬意を表するとともに、この指定を弾みに、郡上市の伝統芸能の保存継承、振興が一層促進されることを大いに期待します。
 そして、踊りに関連しては、郡上のおどりを支援し未来へと繋ごうと、おどり屋形や屋台の移動、会場の清掃活動などの運営サポートを行う「郡上おどりサポーターズクラブ」、「白鳥おどり手伝いたい」が始動され、市内外のおどりファンの皆様に加え、地元の中高生のみなさんも運営支援に携わってくださいました。昨シーズンは、多くの若い踊り手、同伴される保護者の姿で会場は活気づいており、市民のみなさんが会場へ足を運び唄い踊り継ぐことこそが、次世代への継承につながるものと実感をした次第です。
 そしてまた、4月から10月にかけて、日本では20年ぶりの開催となる国際博覧会「大阪・関西万博」が開催され、6月の「岐阜県の日」においては、郡上おどり保存会、八幡中学校生徒の参加のもと郡上おどりが披露されました。国内外の来場者と一緒に踊りの輪を囲み、郡上の伝統芸能を世界に発信する貴重な経験を得ることができました。

 地域の賑わいづくりに関しては、9月に開催された参加型マルシェ「ミチトキテン」の大盛況に代表されるように、郡上の若者が大いに躍動する1年となりました。「ミチトキテン」は交流や創造を題材に、市内外の様々な店舗が出店したイベントで、若い世代が中心となり企画・運営されました。一昨年までの「食の祭典inぎふ郡上」を民間の若者グループに引き継いだものでしたが、行政と協力しながらも自分たちの力で一から作り上げてくれました。当日は、子育て世代のご家族や友人同士など、とても多くのお客さんで賑わいました。これほど大きなイベントを運営され、ご苦労も大きかったと思いますが、こうした経験が糧となり、みなさんの今後の人生、そして郡上市づくりに生かしていただけることを願ってやみません。
 かつて、市内各地では、地域の若者が「青年団」として地域の元気づくりに貢献していましたが、若者人口の減少などを背景に「青年団」は消滅してしまいました。それでも今、郡上市では、SHIRO、たかすのす、みなみ風、ななしんぼ、和良おこし協議会など、地域の若い世代がグループを立ち上げ、「新青年団」の如く地域づくりの一翼を担いつつあります。こうした若い世代の挑戦、活躍を大変頼もしく思い、そしてまた今後の郡上市を切り開いてほしいと期待を寄せるのと同時に、これからも彼ら、彼女らが郡上市で大いに活躍できるよう、市政運営を進めてまいりたいと存じます。

 生涯学習では、16年にわたり進められた生涯学習事業「郡上学」に、ウェルビーイングやSDGsといった新たな視点をとり入れつつ、これまでの郡上学をさらに深める「シン・郡上学」へと進化させ実践してまいりました。昨年は特に、中高生を対象としたプログラムに注力し、「総合文化教室」では、ワークショップ形式の様々な教室を開き、中学生が文化や芸術に触れるとともに、交流・スキルアップの機会となりました。また、「サテライト大学」では、八幡町市街地と大和町牧地区において地理と歴史について考察する教室を開くなどし、地域への理解と魅力を再発見する機会となりました。引き続き、これらの体験を通じ、地域課題の解決につなげる実践力を備えた人材育成を図ってまいりたいと考えます。

 また、10月には、第37回全国健康福祉祭ぎふ大会「ねんりんピック岐阜2025(にーぜろにーごー)」が岐阜県で開催され、郡上市では、日本民踊ふれあいレク大会とラグビーフットボール交流大会が開催されました。ねんりんピックは、60歳以上の皆様を中心にあらゆる世代の人たちが楽しみ、交流を深めることができるスポーツ、文化、健康と福祉の総合的な祭典で、令和3年に開催される予定でしたがコロナ禍により中止を余儀なくされ、4年越しに岐阜県での開催が叶ったものです。当日は、全国各地からお元気なシニアのみなさんが集い、日本民踊では、日本三大盆踊りの郡上おどり、阿波おどり、西馬音内盆踊りをはじめ、白鳥おどり、石徹白民踊などが披露され、県内外の民踊を間近に観覧する貴重な機会となりました。ラグビーフットボールでは、最高齢92歳のアクティブシニアも出場されるなか、タックルやスクラムなどの白熱のプレーに会場は大きな声援と拍手が響きました。
 シニアクラブや小・中・高校生のみなさんをはじめ、大会を支えてくださいました大勢のボランティアの皆様、運営スタッフや各種団体など関係される皆様のご尽力に心から感謝申し上げます。
このほかにも、市民の皆様のスポーツでのご活躍や、各分野にわたる表彰などの受賞など、様々な明るい話題が思い起こされます。
 一方で、昨年1月から2月にかけての近年稀に見る大雪は、市民生活に大きな影響を及ぼしました。除雪業者の懸命な作業のおかげで、早期にライフラインを確保することができましたが、除雪に係る経費は20億円を超え、市の貯金にあたる「財政調整基金」が一時1億2千万円まで落ち込み、財政がひっ迫する事態となりました。災害は時を選ばずやってきます。この経験により、災害への備えと財政基盤強化の重要性を改めて痛感した次第です。

 さて、新しい年を迎えましたが、人口減少対策や財政の健全化、医療体制の再生など課題は依然として山積しています。これら課題の克服に向け、市政の各分野において将来を見据えた取組みが必要となります。
 子育て・健康・福祉の分野においては、妊娠から出産、子育てへの切れ目ない支援の充実など、安心して子育てができる環境づくりが必要です。また、地域医療の確保、地域包括ケアシステムの推進や障がい者福祉の充実など、高齢者や障がい者も地域で助け合いながら共に暮らせる地域づくりに取り組む必要があります。
 教育・文化・人づくりの分野では、引き続き「シン・郡上学」を推進するとともに、学校教育の充実、文化・スポーツ活動、生涯学習の推進に取り組み、ふるさと郡上に誇りと愛着を持った人材育成を図ってまいりたいと考えます。
 産業・雇用では、郡上ならではの資源を活用し、農林水産業や商工・観光業をはじめとする産業の振興を図り、若い世代が安心して働ける多様な雇用の場を生み出す必要があります。
 環境・防災・社会基盤の分野では、郡上の豊かな自然を守り後世に継承するため、脱炭素社会の実現に向けた取組みなど、環境保全への意識啓発をさらに促進したいと考えます。また、安全・安心な市民生活の確保に向け、近年、激甚化、頻発化する自然災害への備えや、危機管理体制の強化にも取り組まねばなりません。
 まちづくり・地域振興においては、住民自治を推進し、市民主体のまちづくりを推し進めてまいります。また、移住や子育て世代の定住促進に向けた支援や環境整備も強化の必要があると考えます。
 これらの施策の実現に向けては、ご高齢の皆様をはじめ、若い世代の皆様、様々なお立場の皆様の声をお聴きすることが欠かせません。今年も皆様のご意見・ご提案をお伺いする「タウンミーティング」を積極的に行ってまいりたいと思いますので、より良い郡上市となるよう、建設的なご意見・ご提案を、ぜひお聞かせいただきたいと思います。

 さて、今年は午年です。馬は前向きなエネルギー・成功・繁栄のシンボルなどと言われ、縁起の良い年とされています。明宝気良の里が生んだ名馬「磨墨」のように、新年を力強く駆け出したいと存じます。どうか、手を取り合い、持続可能な郡上市づくりに共に取り組んでまいりましょう。
 新しい年が皆様にとって希望に満ちた良い年となりますよう祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

                                  令和8年新春

                                  郡上市長 山川 弘保

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