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平成25年度施政方針

 施政方針は、平成25年度の郡上市における市政運営に関する所信と基本的施策であり、平成25年第1回郡上市議会定例会において市長より表明したものです。

冒頭あいさつ

 本日は、平成25年第1回郡上市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位にはご参集いただき、誠にありがとうございます。定例会の開会に当たり、ご審議いただきます諸議案の説明に先立ち、市政運営の基本的な考え方と新年度当初予算の編成方針、また、この予算に盛り込みました主要施策や事業についてご説明申し上げ、議員の皆様をはじめ市民の皆様方のご理解、ご協力を賜りたいと存じます。

市政運営の基本的方針

 現下の厳しい経済状況及び社会情勢に対応し、国においては、新政権のもと、日本経済再生に向けて、緊急経済対策に基づく平成24年度補正予算と一体となったいわゆる「15ヶ月予算」が編成され、その中で「復興・防災対策」「成長による富の創出」「暮らしの安心・地域活性化」を重点とする予算案が示されました。郡上市としても情報収集に努め、こうした国の新しい施策を積極的に取り入れてまいりたいと考えております。
 本市においては、景気の低迷と雇用情勢の悪化、人口流出と少子化による人口減少、そして、高齢者世帯や独居世帯の増加、さらには、普通交付税の合併算定替特例措置の縮減など、問題が山積しております。これからの郡上市は、これらの問題に迅速かつ柔軟に、そして果断に対応していかなければなりません。
 そして、私の市政運営の基本政策スローガンである「次代へつなごう!ふるさと郡上の元気創造」を目指したいと思います。
 そのために、新年度における郡上市の重点的な取り組みとして、まず1点目として、安全に安心して住めるふるさと郡上とするために、結婚から出産、育児そして就学へと続く子育て世代に対する各種の支援を強化するとともに、高齢者や障がい者に対する支援を引き続き推進します。
 2点目は、活力・希望のある郡上として、地域資源を活用したものづくり支援、森林資源を活用した林業振興、自然・文化伝統を活かした観光振興などの活性化施策を進めます。
 3点目は、新年度は合併・市制施行10年目に入ることから合併10年の区切りの年として、可能な限りの社会基盤投資を推進するとともに「次の10年間」を切り拓くため、現今の市政の重要課題に取り組んでまいります。
 4点目は、普通交付税の縮減に対応した行財政体制の確立を目指す必要があります。現在策定中の第二次郡上市行政改革大綱に沿って財政規模の縮小に対応していくとともに、市民協働などを推進して地域の活力を高める改革を進めます。

予算編成方針

 平成25年度の予算編成におきましても、従来からの「安全・安心・活力・希望」を基本理念とし、郡上市総合計画後期基本計画に基づき、1.地域資源や高速交通網の優位性を活かして産業を育てるまち、2.美しい水と緑を守り、暮らしの基盤が整う共生のまち、3.支えあい助け合う安心のまち、4.香り高い地域文化と心豊かな人を育むまち、5.市民と行政の協働により自律するまち、6.個性あふれる地域づくりを推進するまち、7.身の丈に合った行財政体制の確立の七つを予算編成の柱と位置づけました。
 こうした柱によって編成した結果、一般会計の性質別歳出では、普通建設事業に平成24年度当初対比17.9%増の49億7,099万円、人件費に1.8%減の44億9,131万円、扶助費に3.4%増の28億8,818万円、公債費に4.2%減の55億905万円、物件費に1.0%増の38億6,889万円、補助費に1.7%減の18億7,057万円、繰出金に4.2%減の36億9,785万円を計上しました。このうち、普通建設事業が大きく増加いたしましたのは、大和中学校整備事業および八幡中学校耐震補強事業がピークを迎えたことなどによるものであります。
 一方、歳入では、まず市税について各税目ごとの増減見込みに基づいて、全体では49億3,299万円を計上し、1.2%、5,823万円の増額となりました。
 地方交付税については、国において総額で平成24年度に比して2.2%、3,921億円が減額され、17兆624億円とされました。そこで本市の普通交付税については、平成24年度の法人市民税の大幅増収に伴う基準財政収入額の増などの要因も考慮して、平成24年度対比4億8,300万円減の118億8,700万円を計上しました。また、特別交付税については、国の地方財政計画により1,400万円減の6億1,300万円を計上しました。この結果、交付税全体としては125億円で、3.8%、4億9,700万円の減となりました。
 市債におきましては、通常債と災害復旧債で24億6,250万円を計上し、公債費負担適正化計画による平成25年度の発行限度額25億円以内を堅持しました。また、国の地方交付税特別会計の財源不足を補うために発行する臨時財政対策債は、国の総枠の増加に伴い、平成24年度対比2,400万円増の10億9,700万円を計上しました。この結果、市債全体では35億5,950万円となり、平成24年度と比較して1.6%、5,470万円の増となりました。
 以上の結果、新年度予算の一般会計の予算規模としては278億1,300万円で、平成24年度当初予算と比較して0.9%、2億5,100万円の増となっています。また、平成24年度肉付け後予算と比較しますと0.6%、1億5,542万円の減となっています。なお、大型製材工場の立地に対する支援を行う林業・林産業振興特別対策事業の財源に充てるため、産業振興基金から2億4,194万円を、ふるさと基金からは消防デジタル無線整備事業の財源の一部として8,289万円を繰り入れるなど、基金繰入金を3億5,725万円計上いたしました。

 このような方針に基づき編成した新年度予算規模は、一般会計は只今申し上げましたとおり、278億1,300万円 となり、特別会計は150億5,198万3千円(6億5,494万1千円減、4.2%減)、企業会計は、51億9,046万1千円(1億6,602万8千円増、3.3%増)、合計で480億5,544万4千円(2億3,791万3千円減、0.5%減、肉付け後と比較して6億4,433万1千円減、1.3%減)となりました。

分野別施策

 続きまして、予算編成方針で申し上げました、「安全・安心・活力・希望」を基本理念とした七つの分野別施策につきまして、項目ごとの主な内容をご説明申し上げます。

1.産業・雇用(地域資源や高速交通網の優位性を活かして産業を育てるまち)

 最初に一つ目の柱である『産業・雇用』についてであります。
 農業の分野については、農業従事者の高齢化や担い手不足が進行し、高齢・小規模農家など地域に密着した農業経営の存続が危ぶまれ、それに伴い地域活力の低下が懸念されています。そのため地域の話し合いにより、今後の農業のあり方を定める「人・農地プラン」を作成するとともに、集落の核となる農業経営体の育成を進め、持続可能な地域農業の実現を目指します。そして、このプランに位置付けられた新規就農者に対し、一人当たり年間150万円を給付する国の新規就農総合支援事業を活用して新たに2名を増員させ8名を支援します。
 また、地場農産物拡販奨励事業として、農業アドバイザーによる栽培指導の充実と、新たにビニールハウス施設整備の助成制度を設け、青空市場等での地元農産物の販売拡大や学校給食への食材提供など、地域農業の活性化に向けた地産地消を積極的に推進します。
 野生鳥獣による被害の深刻化・広域化に対応するため、有害鳥獣の捕獲を奨励するとともに、引き続きモンキードッグの育成や恒久柵の設置など、集落ぐるみによる鳥獣害防止対策を推進します。また、集落や農地の多面的機能の確保、農村の環境保全及び水路などの農業施設の長寿命化を図るため、中山間地域等直接支払交付金などにより、農業者による主体的な取り組みを引き続き支援します。
 森林・林業については、郡上市の林業・林産業の振興を図るため、平成25年1月に進出協定を締結した大型製材工場の整備を支援するとともに、原木安定供給体制の整備や森林・林業人材育成を進めます。郡上市産材の有効利用や地域産業の振興のため、郡上市産材住宅建設等支援や木質ストーブ購入補助についても引き続き実施します。
 また、県営中山間地域農村活性化事業や県単独土地改良事業などにより、農業生産基盤の整備を行うとともに、利用間伐など積極的な林業生産活動を促進するため、道整備交付金等を活用した林道整備を計画的に実施します。そして、山地荒廃による土砂災害を防止し、安定した森林づくりを推進するための治山事業の促進を図ります。
 畜産振興については、口蹄疫や、高病原性鳥インフルエンザなどの伝染性疾病の侵入防止のため消毒機材を充実させます。また、「飛騨牛ブランド」の発展に向け、引き続き良好な資質を持つ雌牛群の発掘と保留に努め和牛の系統改良を推進します。そして、安全安心な牛乳の生産のため、乳房炎の早期治療が可能な体制を整備します。
 次に商工振興については、デフレ経済のもとでなかなか業績を回復できない中小企業の経営安定を図るため、経営指導や人材育成を充実し、各種の融資制度や奨励金制度の有効活用を進めます。また、中小企業、関係機関、行政、市民が中小企業の振興方策を協議し、各々の役割等を明確にし、市民生活の安定・向上を図るうえで必要な事項を検討する中小企業振興検討会議を設置します。このほか地域資源活用型の企業誘致を推進することにより、関連産業の活性化と地元雇用の拡大を目指します。
郡上の豊富な資源と高い製造技術を活かして「売れるモノづくり」をさらに推進するため、各種講習会の開催、新商品開発支援事業の促進、国内各地での物産フェアや商談会への出展の支援など、魅力ある郡上産品の創出と販路拡大に鋭意取り組みます。
 「食の王国づくり」では、交流人口を市内での消費拡大につなげるため、食の観光資源化を進め、豊富で質の高い郡上の食材を売り込み、食のイベントを開催し、ご当地グルメの情報を発信するなど、食の産業全般のレベルアップと収益増加につなげていきます。
 観光振興については、北陸新幹線の延伸や東海北陸自動車道白鳥ICから飛騨清見IC間の4車線化に対応して、「通年型・滞在型の観光地づくり」を強力に推進するため、歴史・文化の名所、踊りやイベント、アウトドアリゾート、ウィンタースポーツなどの多様な観光資源にさらに磨きをかけるとともに、観光地間の連携を高めます。
 観光客の国内誘致を推進するため、ホームページの一新により情報発信力を高めるとともに、年間にわたり国内各地で観光PRやキャンペーンを展開して、郡上の魅力を大いに売り込みます。また、長期滞在者の増加など交流人口の拡大に向けて、長良川鉄道を活用した着地型観光の推進、スポーツ合宿や農家民泊の拡大、体験型アウトドア観光の普及、郡上八幡城再建80周年記念事業をはじめとした魅力あるイベントの展開などに取り組みます。
 外国人誘客のため、中部運輸局主導の「昇龍道プロジェクト」を追い風として台湾や東南アジア諸国からの誘客活動を一層加速させます。また、中部国際空港からのアクセスの優位性を活かして、韓国からのスキー客の誘致などにも取り組みます。そして、市有観光施設の修繕・整備を計画的に進め、受け入れ態勢やサービスの充実を図ってまいります。

 以上、『産業・雇用』の施策に12億2,475万円(一般会計12億2,475万円)を計上しました。

2.環境・防災・社会基盤(美しい水と緑をまもり、暮らしの基盤が整う共生のまち)

 次に、二つ目の柱である『環境・防災・社会基盤』についてであります。
 下水道事業については、農業集落排水事業として八幡町相生地区の管路整備完成に伴い、中山地区の供用開始を予定しており、新年度の事業完了に向け、引き続き整備します。また、特定環境保全公共下水道事業として、特環大和中央処理区の処理場増設を新年度の完成に向け引き続き実施します。
 こうした取り組みにより、集合施設整備計画は一応の完了をみることとなりますが、市内には下水道施設が35箇所あり、この維持管理費が経営面で大きな負担となることから、効率的な運用とコスト削減の徹底を図りながら健全経営を目指します。
 下水道使用料については、平成26年度に市内統一料金となることから、段階的な経過措置を設けており、統一的な料金体系に円滑に移行できるよう市民の皆様への周知を徹底し、合併後の市民負担の地域格差を解消したいと考えています。なお、世代間の負担の公平化を図るための下水道事業資本費平準化債について、新年度は4億円を発行します。
 次に、郡上市の良好な景観を保全し、快適な住環境を形成するため、景観計画、景観条例に基づいた規制、誘導などに取り組むとともに、良好な森林環境や清流を守るため、災害に強い森林づくりを推進します。
市営住宅については、公営住宅等長寿命化計画を策定し、適正な維持管理に努めます。
 一般廃棄物に関する事業では、郡上クリーンセンターや環境衛生センター、北部クリーンセンターの修繕事業等を実施し、施設の適切な維持管理に努めます。旧施設の解体除去を行いました中部清掃センターの跡地には、リサイクルの拠点施設としてのエコプラザを建設します。また、ごみの減量化や不法投棄防止対策等に引き続き取り組みます。
 再生可能エネルギー対策として、本市でも自然エネルギーの有効活用を進めるため、太陽光発電システムのさらなる普及を図るとともに、豊富な水と有利な地形を利用した小水力発電の可能性を探る研究をさらに深めます。そして、小水力発電施設については、県営事業での実施も含めて白鳥町石徹白地区と阿多岐地区での設置に取り組みます。
 消防・防災対策については、市民の安全・安心を確保するため、自治会と連携して消防団員を確保するとともに、地域の消防活動の効率的な運用を行うため、消防団組織改革を図ります。消防・防災業務や救急業務を的確迅速に行うため、職員の消防大学校での研修や薬剤救急救命士の養成を行うなど、各種資格取得による資質向上を図ります。また、消防施設については、機器の老朽化に対応するため、高機能消防指令センターの改修や油圧救助資機材・高圧ガス施設・高規格救急車の更新などを行います。平成24年度から着手した消防救急無線のデジタル化事業は、新年度で完成します。
 次に、社会基盤整備については、東海北陸自動車道白鳥ICから飛騨清見IC間の4車線化が平成24年度に事業着手されました。郡上市としては、その早期完成に向け積極的に働きかけていきます。また、直轄国道事業である郡上大橋の架け替えや現在継続中の大和改良などの推進、県事業における濃飛横断自動車道和良金山道路や郡上南部広域農道などの継続事業の促進と、主要地方道金山明宝線「めいほうトンネル」の早期事業着手などの懸案事業の推進に向けて、より一層の働きかけを行います。
 郡上市の基盤整備事業としては、社会資本整備総合交付金や合併特例道路整備事業などによる道路・橋梁の整備や維持管理、災害危険箇所の解消を推進するための河川改修や急傾斜地崩壊対策事業を行います。また、冬期間の市民生活の安定を図るための除雪体制の整備・確保に努めます。
 主な事業として、八幡町の市道愛宕桜町線八幡橋の架け替えや、市道生屋区内1号線、美並町の市道相戸本線などの改良整備の促進に取り組みます。また、道路施設の老朽化が進み、改修が必要な箇所が増大しつつある中、橋梁の耐震補強・長寿命化のための改修や、道路の維持補修については、優先度を考慮しながら計画的に実施いたします。沿道林修景整備事業については、これまでの郡上市が直営で実施する手法に加え、自治会が主体となる市民協働の手法を取り入れた道路環境整備を積極的に推進します。
水道事業については、市内に59箇所と多くの水道施設があり、この維持管理費が経営面で大きな負担となっていることから、徹底したコスト削減と財政状況も勘案しながら効率的な水道施設統合を進め、安全・安定供給による持続可能な事業形態をめざします。 
 また、引き続き有収率の低い施設を中心に、計画的に夜間等の漏水調査を実施し、漏水箇所の把握を行うとともに布設替え等の修繕による有収率の向上に努めます。
 主な事業として、市内全域にわたる水道施設統合については、新年度において高鷲北部を平成28年度完成に向け引き続き整備いたします。また、高鷲南部、大和中央の統合事業に着手し、平成27年度完成に向け推進します。
 次に、公共交通については、引き続きバス路線を維持し、市民の移動手段を確保して利便性の向上に努めます。特に平成24年度から取り組んでいるバスと鉄道が連携した定期券の発行や無料試乗体験などを新年度も積極的に進めます。そして、市民の皆様の意見を参考にルートの見直しなどを進めます。また、長良川鉄道の運営につきましても、バスと鉄道の連携による利便性の向上や、郡上市の魅力を発信する企画列車の運行などにより利用客の増加を図ります。そして、今後も引き続き市民・沿線市町が連携し運行支援を行います。
 ケーブルテレビ事業については、新年度から指定管理者制度による施設の運営管理を開始します。指定管理者によるサービスの向上と経営の効率化を目指すとともに、行政情報番組の充実に努めます。
 また、情報通信基盤と自主放送番組を活用し、災害本部等からの生放送配信システムの構築に取り組みます。
 東日本大震災に伴う被災自治体への職員派遣については、福島県いわき市へ事務職員1名、岩手県釜石市へ保健師1名の派遣を継続します。

 以上、『環境・防災・社会基盤』の施策に47億5,131万円(一般会計36億566万円、特別会計11億2,132万円、企業会計2,433万円)を計上しました。

3.健康・福祉(支えあい助け合う安心のまち)

 次に、三つ目の柱であります『健康・福祉』についてであります。
 子どもを安心して産み育てることができる支援施策として、現在実施している、生まれてから義務教育終了までの乳幼児・学童に対する医療費の無料化助成事業について、新年度からさらに拡充し助成対象年齢を18歳までに引き上げます。新たに拡大する年齢層に対する助成方法については、地元の商業振興対策をも併せて推進するため、「郡上市共通商品券」の支給をもって実施します。また、従来の「子育て支援金事業」を発展的に制度変更し、子育て世帯を小学校入学前まで継続的に支援するため、新たに「がんばれ子育て応援事業」を創設します。これは、第3子以降の子どもの誕生年から小学校入学前までの6年間に毎年10万円の「郡上市共通商品券」を支給し子育てに役立てていただく事業です。これについても、併せて地元の商業振興を図ろうとするものであります。親子の交流促進、相談並びに情報を積極的に提供する「地域子育て支援拠点事業」は継続して実施します。また、新年度の「福祉未来塾」は、子育て支援に協力していただく「子育て支援サポートリーダー」を養成する講座を開催します。新規事業として、木育教育を推進するため、地元産の木材で作られた「木のおもちゃ」を各幼稚園、保育園、児童館等に配備します。次に、子ども・子育て関連3法案に対応するため、「子ども・子育て支援事業計画」策定に向けてニーズ調査を実施します。
 次に心身ともに健やかな暮らしを実現するために、生活習慣病の早期予防及びがんの早期発見のため特定健診・各種がん検診受診を推進します。また、各関係団体と連携し、食育をはじめとする健康づくり活動に積極的に取り組みます。
 総合福祉施策として、地域福祉の推進を図るとともに、こころの相談等を行う相談支援員を配置し、自殺予防対策に取り組みます。また、生活困窮者に対する扶助や就労支援に努めます。平成25年4月から「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」が施行されるのに併せ、これまで以上に、障がい者の自立と、障がい者を支援する法人等への支援を行います。
 高齢福祉施策については、高齢者が要介護状態にならないように、介護予防事業や、寝たきり高齢者等介護者慰労金事業など在宅福祉サービスを引き続き推進します。また、高齢者等を介護する人材を育成するために、ホームヘルパー養成講座を受講される方への助成事業を創設します。次に、郡上偕楽園では、これまでの機械浴を中心とした入浴介護体制を見直し、自宅での入浴に近い個浴を取り入れ、一人ひとりがゆったりと満足頂ける入浴サービスを目指した浴室改修工事を行います。そのために、各職員も個浴介護技術の向上に取り組みます。
 国民健康保険は、加入者(被保険者)の疾病、負傷等に対する医療の給付または医療費等の支給等に関する医療保険制度の根幹を成すものです。医療費の急騰や景気低迷による保険税の減少による国保財政の逼迫は、当市も例外ではなく、今後も年度毎に保険税収入が減少し、一方で医療費の拠出額が伸びる傾向は続くと見込まれます。そのため引き続き一般会計から1億円を繰り入れ、国保財政の健全化に努めます。
 次に和良・高鷲等の直営診療所群を構成する地域医療センターは、高齢社会における「へき地医療」を推進するため、医療、保健、福祉の関係者と共通の理念を持ち、連携を深めながら、特定健診や介護予防事業にも積極的に関わっていきます。
 公立二病院では、地域での少子化・高齢化が一層進む中で、市民の大切な命と健康を守るため医療体制の充実と医療機器の整備に努めるとともに、民間医療機関との連携や人材の育成など地域医療の体制強化を目指します。

 以上、『健康・福祉』の施策に121億3,420万円(一般会計29億6,565万円、特別会計87億8,952万円、企業会計3億7,903万円)を計上しました。

4.教育・文化・人づくり(香り高い地域文化と心豊かな人を育むまち)

 次に、四つ目の柱であります『教育・文化・人づくり』についてであります。
 学校教育では、生命と人権の尊重を基盤とした「自立・共生・創拓の教育」を推進し、ふるさとへの誇りや感謝の心、そして、人生をたくましく生きる力の育成に努めます。そのために、短歌や郡上おどりの伝統文化に親しむ学習、郡上学への計画的な取り組み、さらに他の地域との交流を通して、ふるさとへの理解や愛着を深めます。また、指導力を高めるための職員研修、ICTや理科教育等の教材の整備と学校図書館の活用を進め、さらには保育園・幼稚園と小学校、小学校と中学校、中学校と高校など学校間の連携を推進し、知・徳・体の調和のとれた育成と個性の伸長を図るとともに、家庭や地域と力を合わせてあいさつなどの基本的な生活習慣の指導に努めます。
 児童生徒の安全を確保するための学校施設整備では、引き続き八幡中学校と大和中学校の耐震化を進めます。八幡中学校は、平成24年度の屋内運動場の耐震補強に続き、南・北校舎棟及び技術棟の耐震補強を行い、新年度で耐震化が終了します。また大和中学校は、平成24年度の屋内運動場の改築に続き校舎棟の改築、そして平成26年度に特別教室棟の耐震補強を行い耐震化が完了します。その他の耐震化未実施の学校施設につきましても、できるだけ早く耐震化を完了するため、耐震補強計画と実施設計を新年度中に全て終了します。さらには、小・中学校に避難所が開設された場合等を想定し、防災用品として新たに照明器具等を整備し、市内全域において防災教育の徹底を図ります。
 就学支援では、就学資金の無利子貸付限度額の拡充を図るとともに、新たに、金融機関の教育ローン利用者に対して、利子補給を行う制度を創設します。
 社会教育では、引き続き歴史や文化を大切にし、支え合って共に生きる、また地域を担う人材育成に取り組みます。そのために、公民館専任主事の配置についてさらに体制の充実を図ります。また、引き続き指導者の発掘などを行い、市民主導による生涯学習活動の活発化も図ります。
 文化・芸術の振興では、「古今伝授の里短歌大会」の開催をはじめ、ジュニア短歌育成事業や、「円空のこころ子どもの造形大賞」など、地域文化の継承活動等を展開します。また、市文化協会をはじめ、文化団体等への活動支援も行います。文化財については、郡上八幡北町伝統的建造物群保存地区において、建造物等の修理・修景事業に取り組むとともに、防災計画策定のための調査を行います。また郡上八幡城の保存管理計画策定のための調査事業をはじめ、石徹白地区天然記念物等の保護事業も行います。
 新たな事業としては、郡上市合併10周年を契機に、市として一体性を持った歴史をまとめることにより、郷土についての理解と認識を深め、市民の一体感を高めることを目的として、郡上市史編纂に取り組みます。平成23年度、平成24年度の2年間にわたって、旧町村において不足している資料収集に取り組んできており、新年度において、まず編纂委員会及び編集委員会を立ち上げ、順次調査・執筆に取り組みます。
 「郡上学」関連では、引き続き郡上学総合講座や郡上学として位置付けた生涯学習講座を開催します。また、「郡上かるた」や副読本の普及啓発と活用を図るため、郡上かるた大会を開催します。
 スポーツ振興では、平成24年度に開催された「ぎふ清流国体相撲競技会」と「常陸宮賜杯中部日本スキー大会」を契機に高まったスポーツに対する気運の盛り上がりを一過性に終わらせることなく、相撲競技の強化・拡充をはじめ、各競技スポーツの振興を図ります。環境整備としては、八幡中学校グラウンドに照明を整備し、中学生の部活動・クラブ活動等の少年スポーツ活動を充実させるとともに、白鳥格技場に設置してあるビームライフル機器を更新し、ジュニアの育成をはじめ選手層の拡大に努めます。
 また、ウォーキング大会や軽スポーツ教室、各種スポーツイベントの開催など、市民の皆さんが気軽に運動やスポーツに親しむことのできる環境づくりを進め、「1市民1スポーツ運動」をさらに推進します。
 読書活動では、子ども読書活動推進計画の具現化を目指し、一部学校図書館への「学校司書」の配置をはじめ、蔵書等の整備や図書館イベントの開催など、本に触れる機会の提供や利用しやすい図書館の体制づくりに取り組みます。

 以上、『教育・文化・人づくり』の施策に18億9,912万円(一般会計18億7,836万円、特別会計2,076万円)を計上しました。

5.自治・まちづくり(市民と行政の協働により自律するまち)

 次に、五つ目の柱であります『自治・まちづくり』についてであります。
 地域の課題と現状を把握しその課題解決に向けた取り組みを進めるため、集落総点検・夢ビジョン策定モデル事業を引き続き実施します。
 合併10周年を迎えるに当たり、これまでの市政の歩みを検証するとともに、これからの10年を見据えた市政の発展や地域振興を一層推進するため、郡上市を応援していただけるふるさと出身の方々の発掘・連携など都市との交流拡大の推進や若者や女性の意見を取り入れる地域づくり参画の推進、新たな分野における企業誘致の調査研究などに取り組みます。
 平成24年7月に大和庁舎1階にオープンした市民協働センターの運営については、引き続き市民協働センター運営委員会へ委託し、市民と行政による協働事業や市民の地域づくり活動が強力に推進される仕組みづくりを市民と一体となって確立していきます。また、地域の課題解決策について市民の皆様から提案していただき、市との協働でその解決に取り組む団体提案型協働事業についても引き続き実施します。
 住民自治推進については、平成24年度に、住民自治推進懇話会から郡上市の現状と課題、今後の住民自治やまちづくりの方向性について提言を受けており、新年度は新たに「(仮称)自治基本条例」策定委員会を設置し、委員の皆様と郡上市に適した(仮称)自治基本条例の制定に向けて取り組みます。
 交流・移住推進事業については、本事業により、平成24年度は現時点で、10組18名の方が、郡上市へ移り住まわれたり、二地域居住の拠点を置かれたりしました。これらの方々の中には、新たな事業を起こされる方、地域づくり活動に主体的に参画される方が含まれる等、地域活性化に結びつく成果が生まれており、引き続き、新年度においても郡上市交流・移住推進協議会と連携して、交流人口と居住人口の拡大に取り組みます。
 国内の都市交流については、東京都港区とは「郡上おどり in 青山」が20回目を迎えるのを契機として、さらなる交流を推進するとともに、三重県志摩市とは安乗人形芝居保存会と郡上市の高雄歌舞伎保存会による伝統文化の交流や観光連盟等民間交流を促進します。また、引き続き職員の人事交流を行い、深化した交流を展開します。石川県七尾市や災害時相互応援協定を締結している兵庫県篠山市との交流についても引き続き調査研究を進めます。
 産官学連携については、岐阜経済大学、岐阜大学に続き、平成24年11月に中部学院大学及び中部学院大学短期大学部とも連携協定を結び、相互の連携を推進しています。新年度も引き続き職員を岐阜大学に派遣し、地域づくりの専門家を養成します。

 以上、『自治・まちづくり』の施策に2億6,992万円(一般会計2億6,992万円)を計上しました。

6.地域振興(個性あふれる地域づくりを推進するまち)

 次に、『地域振興』についてであります。
 市総合計画後期基本計画の地域振興施策に揚げられた地域課題解決に向け、本庁と各振興事務所とが連携して事業を実施し、ふるさとの再生やコミュニティの活性化を図ります。
 従来からの各振興事務所長あたり280万円の地域振興事業費により個性あふれる地域づくりを推進してまいります。また、新年度は、維持・修繕にかかる所長枠予算を1,000万円増額し総額で4,000万円とし、地域のきめ細かな要望に対応できるようにしてまいります。

7.行財政改革(身の丈に合った行財政体制の確立)

 次に『行財政改革』についてであります。
 地方交付税の合併算定替による特例措置の段階的縮減により平成26年度から普通交付税額が漸減し、人口の減少に伴う影響も考慮すると、平成31年度には現在より35億円程度減少することが見込まれます。
 そのため、平成25年度を計画期間の初年度とする第二次行政改革大綱とアクションプランに基づく取り組みを着実に実施し、身の丈に合った行財政体制づくりを進めます。特に行財政改革が地域の活力を低下させないよう配慮し、市民協働による自治力の向上や地域経済の振興につながるよう努めます。
 また、新年度の組織機構改革として、教育委員会所属の6地域の地域教育課を廃止し、事務の一部を各振興事務所の職員に補助執行させることで、組織のスケールメリットを活かした地域振興を目指します。
歳入面では、自主財源確保が重要性を増す中、適正かつ公平な課税の推進と滞納税額の削減に一層努力します。
 歳出面では、可能な限りの経費削減に取り組みます。
 職員給与費については定員適正化計画の着実な取り組みにより全会計で1億3,877万円、一般会計で5,869万円の削減となりました。人件費の抑制に影響を及ぼす定員適正化については、雇用と年金を接続するという課題を踏まえながら、適切な新規採用枠の設定による職員の年齢構成の計画的な平準化をめざします。
 一般会計における公債費では、公債費負担適正化計画に基づくこれまでの地方債の借入額抑制や繰上償還により平成24年度から2億3,929万円の減となり、徐々にではありますが効果が表れております。平成25年度末の市債残高見込みは426億1,485万円となり、平成24年度末に対して、13億3,285万円の減額となる見込みです。なお、平成19年度末の市債残高と平成25年度末市債残高見込みとを比較しますと、一般会計では6年間に約100億円、市の全会計では6年間に約180億円の減少となる見込みです。

 以上、新年度の市政運営方針及び当初予算案の編成方針ならびに諸施策の概要を述べさせていただきました。行財政改革による財政健全化に努めながら、市が直面する課題を克服するため、これらの施策を着実に実行していきたいと考えております。

 平成25年2月28日

郡上市長 市長:日置敏明

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