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平成27年 市長年頭あいさつ 

 明けましておめでとうございます。
 市民の皆様には、お健やかに平成27年、西暦2015年の新春をお迎えのことと、お慶びを申し上げます。

 昨年は、市民の皆様にとってどんな一年だったでしょうか。国政のうえでは、4月から消費税率が5%から8%へと引き上げられましたが、いわゆるアベノミクスによる景気回復の方は、郡上市のような地方の経済にとっては未だ十分に力強いものになっていない、というのが実感かと思います。そんな中で、暮れには急遽衆議院の解散・総選挙が行われました。総選挙を経た国政が、これからどのような針路をとっていくのか。日本はいま重要な局面に立っていると言えます。

 一方、昨年の郡上市を振り返ってみますと、まず3月1日には「郡上市合併・市制施行10周年」を迎えることができました。郡上郡7か町村が一つの郡上市になって満10年。まだまだ一つの都市自治体としては未成熟なところがいっぱいありますが、ここまで歩んで来られたのは、市民の皆様のご尽力、ご協力の賜であると存じます。皆様に深く感謝し、御礼を申し上げます。

 市民の皆様にご心配をかけてきました郡上市の財政についても、平成25年度の決算で「実質公債費比率」という借金返済負担の重さを表わす指標が、16.8%となりました。平成18年度以来7年間続いてきた「18%以上」という数字を下回ることによって、お陰様でようやく「起債許可団体」から脱することができました。これからも健全な財政運営に留意してまいりたいと考えております。

 地域産業の振興、雇用の確保という面では、白鳥町の勝光島工業団地に名古屋の航空機関連部品製造企業の工場を誘致することが昨年秋に決まりました。また、同じく白鳥町中津屋・大島・那留にかかる土地で建設中の長良川木材事業協同組合による大型製材工場も整備が進み、いよいよ今春から稼働を始める予定となっております。これらのことは、これからの郡上市の産業と雇用に大きな活力を与えてくれるものと期待されます。

 市内の社会基盤の面では、東海北陸自動車道の4車線化工事や濃飛横断自動車道の和良金山道路の整備が進められ、市道切立線や国道256号那比北工区が完成するなどいたしました。美並町における長良川の河川改修も大分進みました。そして、なによりの朗報は、長年の悲願、念願であった「めいほうトンネル」の本坑掘削工事が、いよいよ今春3月末から着手される予定となったことです。工事着手まで漕ぎ着けてくださった関係者のご尽力に感謝するとともに、トンネルの一日も早い開通にみんなで努力したいと思います。

 昨年は、各分野で市民又は郡上にゆかりのある方が大変活躍された一年でもありました。全国清流めぐり利き鮎会では和良鮎が3度目のグランプリに輝きました。全国規模で毎年東京で行われる「農林水産祭」では、郡上市民病院医師の山川弘保さんが、「林産部門」において最高の賞である「天皇杯」をお受けになりました。和良町宮地集落も、「むらづくり部門」で第3席の「日本農林漁業振興会会長賞」を受賞されました。郡上高校食品流通科の女子生徒、木嶋茜さん、松葉侑里さん、鈴木夏奈さんの3人が、「ご当地!!絶品うまいもん甲子園」で「鶏ちゃんライスバーガー」を出品して、最優秀賞の農林水産大臣賞を獲得いたしました。また、スポーツの世界では、ソチ・オリンピック・スノーボード、ハーフパイプ競技において平岡卓選手が銅メダルに輝きました。八幡町出身の末松佳子選手は、ヨーロッパで開かれたカヌーのワールドカップで見事優勝を果たしました。こうしたみなさんの活躍は、わたくしたち郡上市民にとって大きな誇りと自信を与えてくれるものであると思います。

 このような喜ばしいことがあった中で、その一方、昨年は8月豪雨などにより、局地的ではありましたが牛道地区などで近年にない甚大な災害に見舞われました。広島市での土砂災害などのように人命を失うことがなかったのは幸いでしたが、農地や家屋などに被害を受けられました皆様には心から御見舞申し上げます。市民の皆様と力を合わせて、今後とも一層防災への備えを強くしてまいりたいと存じます。

 さて、平成27年。2015年。新しい年が始まりました。きっと、市民の皆様も新鮮な気持ちで、決意も新たに新しい年をお迎えになったことと存じます。
 郡上市もすでに「次なる挑戦への10年」に向けて踏み出しております。みんなで、ともに手を携えて、わたくしたちの「ふるさと郡上市」を「より住みよいまち」「住み続けられるまち」にするために、今年も決意新たに力を合わせてまいりましょう。

 昨年来、民間の研究グループ「日本創成会議」が出したリポートが話題となっております。それは、2010年から2040年までの30年間に、20代、30代の若い女性層が50%以上減少すると推計される自治体を、「消滅可能性都市」と銘打ってリストアップしたものでした。全国自治体の約半分の896市町村が「消滅可能性都市」とされ、郡上市もその中の一つとされました。全国的にも大きな衝撃をもって受け止められましたし、昨今の「地方創生」論議の背景・要因ともなっています。

 わたくしたちは、この問題提起・警鐘にどう立ち向かうべきでしょうか。私は、このような人口推計は、決して侮ったり軽視してはいけないが、これで将来を悲観したり、諦めてしまっては一層いけないと思います。このようなときこそ、郡上の伝統的スピリットである「なにくそ、おかげさま」精神で、「消滅してたまるか!」と奮い立ち、問題に立ち向かいましょう。郡上は郡上らしい知恵を絞って、郡上らしい「地方創生」に取り組みましょう。郡上の底力を発揮するときです。

 新しい年を迎え、郡上市としても、新年度予算などで子育て支援、福祉の充実、産業振興・雇用の確保、基盤整備の推進、教育・文化の振興などに可能な限りの力を傾注したいと思います。

 昨年3月に制定・施行された「郡上市住民自治基本条例」の精神に則り、市民の皆様、市議会、市執行機関の三者が協力し、協働して、これからも持続可能な元気な「ふるさと郡上」をつくっていきましょう。わたくしたちの合言葉は「これからも ずっと郡上 もっと郡上」です。

 今年の夏は、「戦後満70年」の節目を迎える年でもあり、あらゆる意味で戦後社会がこれからどのような方向へ進むのか、わたくしたちは極めて重要な地点に立っているような気がいたします。

 新しい年が、世界が平和で安全な、平穏な一年となりますように、日本やふるさと郡上の前途に明るい光明が見えますように、そしてお一人おひとりの市民の皆様のご健康とご多幸をお祈りいたしまして、私の新年のご挨拶といたします。

 ありがとうございます。

平成27年新春

郡上市長 日置敏明

 

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