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平成28年 郡上市成人式 市長式辞

 本日ここに「平成28年郡上市成人式」を挙行するにあたり、式辞を申し述べます。

 ご来賓の皆様方には、大変寒い中、そして公私ともご多用のところをご臨席いただきまして誠にありがとうございます。厚く御礼を申し上げます。

 

 新成人の皆さん、「成人」おめでとうございます!!

 

 本日晴れて成人式を迎えられました郡上市の新成人は、南部241名、北部272名の、合計513名であります。郡上市民を代表して心からお祝いを申し上げます。

 また、皆さんを今日まで愛情深く育ててこられたご両親をはじめ、ご家族の皆様にもお慶びを申し上げます。学校でご指導をいただきました恩師の諸先生方や、温かく見守っていただきました地域の方々にも、敬意と感謝の念を表したいと存じます。ありがとうございます。

 

 今年の新成人の皆さんは、平成7年(1995年)4月2日から翌8年(1996年)4月1日までの間に生まれ、平成23年(2011年)3月に中学校を卒業された方々であります。

 昨年は、「戦後70年」という節目の年でありました。その20年前、まさに皆さんが生まれたのは、日本が「戦後50年・半世紀」という大きな節目を迎えた時期に当たる訳です。

 私などは、「あー、あの頃に生まれた人たちがもう二十歳(はたち)になったのか」、「今年の新成人は、日本の戦後50年から70年という時代に、生まれ育ってきた世代なのか」と、自らのこの20年間も振り返りつつ、ある種の感慨を覚えずにはおられません。

 あれから20年。経済はなかなか低迷を脱することを得ず、政治は内政、外交ともに課題山積。一方、情報通信技術やロボット技術などをはじめとした科学技術の急速な進歩。それに、皆さんが生まれる直前の平成7年1月には阪神・淡路大震災がありました。間もなく5年になろうとしますが、平成23年3月、皆さんの中学卒業の時には、あの「東日本大震災」が日本を襲いました。このような時代に、皆さんは育てられ、育って来られたのです。

 

 さて、そのような皆さんが今日成人式を迎えました。皆さんの胸の中には、どんな夢や希望や思いが秘められているのでしょうか。「成人おめでとう」「皆さんは今日から大人の仲間入りだ」と言われても、喜びの半面、ある種の戸惑いもあるのかも知れないと推察いたします。

 「今日から成人だ、大人だ」と言われても、日付が変わるようには、人は一気に子どもから大人になれる訳ではないと思います。それに「大人になるとはどういうことなのか」「大人になるにはどうしたらよいのか」、なかなか簡単に答えられるような問いでもありません。

 作家の伊集院 静(いじゅういん・しずか)さんは、新成人に向けたメッセージの中で、「大人って何だ? 大人とは、一人できちんと歩き、自分と、自分以外の人にちゃんと目を向け、いつでも他人に手を差しのべられる力と愛情を持つ人だ」と書いています。また、「こうすれば大人になれると書いてある本はどこにもない」とも言っています。皆さんも、まさに今日から、「自分はどんな大人になるのか」「そのためにはどうしたらよいのか」、一人ひとりが自ら問いを立て、自ら答えを求めて生きていってください。

 

 皆さんもご承知のように、いま日本では、少子高齢化、人口減少が進む中にあって、国も県も市町村も、元気な国や地域をつくっていくために、「まち・ひと・しごとの創生」ということをキーワードとして懸命な取り組みをしております。「創生」という言葉は、聞き慣れない言葉かも知れませんが、「新しく作り出すこと」、と辞書にはあります。

 新成人の皆さんには、個人的にも、この「まち・ひと・しごとの創生」という言葉をキーワードとして、第一歩を力強く歩み出していって欲しいと思います。

 第一に、「まち」、つまり、「自分はこれからどこに住み、暮らし、地域とどのようにかかわっていくのか」。第二に、「ひと」、つまり「自分はどんな人間になるのか、どんな人と家庭をつくったり、どんな人とどんな人間関係を結んでいくのか」。第三に、「しごと」、つまり、「自分はどんな仕事をし、どんな働き方をしていくのか」。先程の伊集院 静さんは、「仕事とは、何かを生み、作り上げ、それが人々をゆたかにするものだ。だから仕事には慈愛があり、尊厳があるのだ。それ以外を仕事とは言わない」と書いています。

 大人としてのスタート台に立ったいま、皆さんにとっては、この三つのどのテーマも、これから「新しく作り出していく」「方向付けをしていく」大切なことがらだと思います。どうぞ、若い力で、一人ひとりの道を切り拓いていってください。

 そして、世界に雄飛し、あるいは、国内で、とりわけ「ふるさと郡上」で活躍して欲しいと願っています。「ふるさと郡上」の「地方創生」を進めていくうえで、わたくしたちはいま、皆さんのような若い力の参画を強く必要としています。これから、どこに住み、どのような仕事に就かれようとも、皆さんには、郡上市で生まれ、育った「郡上人」として、「ふるさと郡上」に誇りと愛着を持ち、しっかりとした「ふるさととのつながり」を保ち続けて、生きていっていただけることを切望いたします。

 なお、今年の6月19日以降に公示される国政選挙から、わが国の選挙権年齢は満18歳になります。したがって、皆さんは日本の政治史上、満20歳で初めて選挙権を手にする最後の年齢層ということになる見込みです。新たに有権者として加わる18歳、19歳の人たちに負けないように積極的に投票に参加し、20歳の有権者としてご自分の一票を大切にされますよう希望をいたします。

 

 今日の佳き日に当たり、皆さんのご家族だけでなく、多くの郡上市民の方々が新成人の皆さんを祝福しております。これからの国や地域社会を担う若い皆さんの力に大きな期待を寄せております。本日お配りしました記念品の中で、「国際ソロプチミスト岐阜・郡上」さまからのお祝いとして「エコ・バッグ」が贈られます。皆さんに少しでも環境について関心を持っていただきたいとの願いが込められております。そのほかにも数々のお祝いの品をいただいておりますが、これらの品々には、周囲の方々の温かな見守りの気持と熱い期待が込められていることを忘れないでいただきたいと思います。

 また、本日の成人式を行うに当たっては、昨年9月から、新成人の皆さんで構成される実行委員会のメンバーが中心となって準備を進めていただきました。今日までのご尽力に対し、深く感謝を申し上げます。

 

 結びになりましたが、新成人の皆さんの前途に幸多からんことを祈念し、併せて、ご参集の皆様にとって本年が良い年となりますようお祈り申し上げ、私の式辞といたします。

 

ありがとうございます。

 

平成28年1月10日

 

郡上市長 日置敏明

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