郡上市は、国が重要施策に掲げる「脱炭素社会への移行」に向け、郡上の豊かな環境を未来に継承するため、市民・事業者・行政が一丸となり「脱炭素社会」の実現を目指します。
温室効果ガス排出量の削減に向けた取組みや調査研究に着手するとともに、森林整備等による吸収源の保全・強化や、地域の特性を活かした再生可能エネルギーの導入・利活用を推進します。なお、「脱炭素社会郡上」の実現を目指すことについては、令和3年第1回郡上市議会定例会において表明しました。
~「脱炭素社会郡上」の実現を目指します~
私たちは、化石燃料を始めとした地球上の様々な資源を利用・消費して、地球環境に負荷を与えながら生活しています。これが地球環境に影響を与え、また、地球環境の悪化も私たちの生活に大きな影響をもたらします。近年、本市においても異常とも言える気候変動の影響で、猛暑による高温、集中豪雨による土砂災害、河川の氾濫による家屋への浸水、強風による倒木が原因の長期停電など、日常生活への悪影響が発生しています。また、暖冬による極端な雪不足はスキー関連産業の不振を招き、逆に短期集中型の大雪は交通障害を引き起こしています。このような状況は、私たちの生活基盤を揺るがす「気候危機」であると言えます。
2015年に合意されたパリ協定では「産業革命前からの平均気温上昇を2℃未満とし、1.5℃以内に抑えるよう努力する」との目標が国際的に広く共有され、この目標を達成するためには、2050年までに二酸化炭素の実質排出量をゼロにすることが必要とされています。
豊かな自然と文化に育まれた本市では「観光立市郡上」を掲げ、国内外の人々にこれらの恵まれた環境を体験する機会を提供するとともに、それを次世代へ継承するため、国際社会の一員として、2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする、「脱炭素社会郡上」を目指すことを表明します。
このため市民・事業者・行政が一丸となり、「脱炭素社会」の実現と併せてSDGsの達成に向け次の活動に取り組みます。
【主な取り組み】
1.二酸化炭素の排出削減に向けた具体的な施策の推進
- 日常生活での省エネルギー対策と4R運動の展開によるごみの減量を進めます。
- 事業者、行政での高効率設備機器等の導入を進めます。
2.地域の特性を活かした再生可能エネルギーの導入・利活用の推進
- 地域単位での小水力発電等の再生可能エネルギー施設の導入を進めます。
- 市内の再生可能エネルギーの利活用による地域循環共生圏の形成を進めます。
3.森林整備等による二酸化炭素吸収源の保全・強化策の推進
- 広大な森林を有する本市の特性を活かし、森林整備を計画的に行い吸収源の保全・強化を図るとともに、木材などの森林資源の活用を進めます。
- 市民協働による木育や健全な森づくりを進めます。
令和3年2月26日
郡上市長 日置 敏明