GAPとは
GAP(ギャップ)とは「Good(良い) Agricultural(農業) Practice(実施)」 の略語で、食品安全、環境保全、労働安全などの観点から、農業生産工程全体のリスクを管理し、「適正な農業を実施」していくことです。
農業生産工程管理と訳され、農薬の残留、病原微生物や重金属等の付着・混入など、消費者の安全・安心を脅かす危害が発生しないよう、生産物をチェック・管理できるだけでなく、環境保全や経営改善にも有効な手法であることから、近年、全国的にGAPの導入が進んでいます。
GAPの実践手法
食品安全、環境保全等の観点から、注意すべき点検項目を定め、適正な農業生産方法をマニュアル化、これに沿って実施した取り組みを記録に残し、検証、見直し・改善を行って、農業生産工程を管理します。
★GAPに取り組むことによるメリット
- 食品の安全性向上 (例)農産物の病原微生物等による汚染の低減
- 労働安全の確保 (例)農作業中の事故の回避
- 品質の向上
- 競争力の強化
- 環境の保全 (例)農薬や肥料による環境負荷の低減
- 農業経営の改善や効率化
- 消費者や実需者の信頼確保 (例)関係者との情報・意見の交換に活用
※このようなことは、農業者の多くの方が日頃当たり前のように行っている作業です。管理項目を明確化し、意識し、記録することでGAPとなっていきます。ぜひ、取り組んでみましょう。
国の取り組み
国は、「食料・農業・農村基本計画(平成22年3月30日 閣議決定)」において、産地における更なる取組の拡大と取組内容の高度化を推進することとしており、平成27年度までにGAP導入産地を3,000産地にすることを政策目標に掲げています。
また、国内には様々なGAPが存在し、科学的知見や消費者・実需者のニーズを踏まえた取組への対応も十分に進んでいない状況にあることから、その共通基盤づくりを整理する必要があるとのことから、平成22年4月に「農業生産工程管理(GAP)の共通基盤に関するガイドライン」を策定し、平成27年度までにガイドラインに則したGAP導入産地を1,600産地にすることを政策目標としました。なお、ガイドラインは、平成23年3月に他の作物及び林産物も対象として追加するなど、随時改定が行われています。
詳しくは、下記の農林水産省ホームページをご覧ください。
- 「農業生産工程管理(GAP)とは」(新しいウィンドウが開きます)
- 「GAP普及・啓発パンフレット」(新しいウィンドウが開きます)
岐阜県の取り組み
様々なGAPが全国で展開される中、取り組むGAPの内容は、産地が取組目的、状況に応じて主体的に判断することが大切です。岐阜県では、非認証のGAPを基本とした「導入推進マニュアル」を策定したり、指導者育成を進めています。
詳しくは、岐阜県ホームページ「GAP(農業生産工程管理)について」をご覧ください。