南海トラフ地震とは
南海トラフの巨大地震とは、南海トラフ沿いを震源とする東海地震・東南海地震・南海地震の三連動地震の事を指します。
東海地震は、駿河湾沖から静岡県付近を震源とするマグニチュード8クラスの巨大地震です。この区域では、1854年の「安政東海地震」以来大きな地震がなく、地震のエネルギーが蓄積され、巨大地震がいつ起きてもおかしくないと言われています。
東南海地震は、静岡西部沖から紀伊半島沖にかけての範囲を震源域とし、南海地震と連動して発生する巨大地震です。歴史的には大きな地震が100年おきくらいに繰り返して起きており、1707年の宝永地震と1854年の安政東南海地震は、いずれもマグニチュード8を超える巨大地震でした。
東海地震、東南海地震の平成22年1月1日から30年以内の発生確率は、東海地震は88%、東南海地震は60%から70%と言われています。また、今後10年以上も東海地震が起きない場合は、東海地震と東南海地震とが一緒に起きる可能性の方が高いと言われています。
郡上市の震度は
岐阜県が平成25年2月に発表した「岐阜県南海トラフの巨大地震等被害想定調査」によると、南海トラフの巨大地震が発生した場合、郡上市では市域全体が震度5強、一部震度6弱の揺れが予測されています。
東海地震と予知情報
東海地震の前兆が観測できた場合には、気象庁から「東海地震に関する情報」が発表されます。
東海地震に関する情報には三種類あり、危険度が低い順に「東海地震に関する調査情報(臨時)」→「東海地震注意情報」→「東海地震予知情報」となります。
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東海地震に関する調査情報(臨時) | 観測された現象が前兆現象であると直ちに判断できない場合や、前兆現象とは関係ないことが分かったとき。 |
東海地震注意情報 | 観測された現象が前兆現象である可能性が高まったとき。 | |
東海地震予知情報 | 東海地震が発生するおそれがあると判断したとき。⇒【警戒宣言発令】 |
※前兆現象が確認されずに突発的に東海地震が発生する場合も考えられます。
注意情報が出ると、社会状況はどうなるの?
国は、東海地域への応援部隊の準備に取りかかります。県や市町村は、学校からの児童・生徒の帰宅や、介護が必要な人たちの避難の準備、旅行の自粛などの広報を行います。
私たちはどうすればいいの?
まずは、東海地震に関する調査情報(臨時)の段階から、テレビ・ラジオ等で東海地震の情報を確認しておきましょう。家の中の家具が転倒して、逃げ道をふさがないか点検することが必要です。
非常持ち出し品の中身についても、必要なものはそろっているか再点検することが必要です。避難が必要な場合に備え、避難場所、避難路の確認が必要です。あなたのお住まいの各地域の避難所・避難場所を確認しておきましょう。
警戒宣言が出たらどうすればいいの?
警戒宣言が出されると、特定の地域では、交通規制や鉄道の運行停止など、様々な社会的対応がとられます。
各家庭では
- 土砂崩れのおそれがある場合などは、必要に応じて避難しましょう。
- 火事を防ぐために、なるべく火は使わないようにしましょう。
- ガスの元栓を締め、不要な電気のコンセントは抜いておきましよう。
さらに自主防災組織では
- 地域内での情報収集や伝達、要介護者の安全確保、防災倉庫の防災用資機材の点検などが必要です。