「郡上市文化財保存活用地域計画(案)」に対するパブリックコメントの実施に際し、貴重なご意見をいただきありがとうございました。募集期間中、6名の方からご意見をいただきました。その内容と、市の考え方は次のとおりです。
※いただいたご意見は、趣旨を損なわない程度に要約し掲載しております。
| 募集期間 | 令和7年8月15日(金)から令和7年8月29日(金) |
|---|---|
| 意見提出人数、件数 | 6人、10件 |
| 意見の提出方法 |
電子メール 6人 |
| No. | いただいたご意見 | 意見に対する市の考え方 |
|---|---|---|
| 1 |
●〈基本方針2〉郡上市を特徴づける歴史文化の調査研究 について 白鳥町野添にある六つ城について、文化財として調査することは可能か。また、郡上市教育委員会の文化財標柱がありません。 |
六つ城の調査は、文化財保存活用地域計画には明記していませんが、現在進めている遺跡詳細分布調査の中で調査方法の検討を含めて対応していきたいと考えています。 また、郡上市教育委員会が管理する文化財標柱は、指定文化財に設置しています。六つ城は、指定文化財ではないため郡上市教育委員会としては設置できません。なお、未指定文化財の標柱は、地域文化財保護協会が設置されることがあります。 |
| 2 |
●2.未指定文化財・「歴史資産」の概要(1)有形文化財 白鳥町恩地 稲葉奈津美 宅裏に灰小屋と呼ぶ、巨石で作った石のかまくらについて、文化財として調査することは可能か。 |
文化財保存活用地域計画(案)には明記していませんが、現在進めている遺跡詳細分布調査の中で対応していきたいと考えています。 |
| 3 |
●2.未指定文化財・「歴史資産」の概要 (4)記念物 山の頂上に河原から運んだ、俵石の形(長さ40センチ前後)をした石が沢山点在している。 郡上市史料に記録がないが文化財として調査することは可能か。 |
文化財保存活用地域計画(案)には明記していませんが、現在進めている遺跡詳細分布調査の中で対応していきたいと考えています。 |
| 4 |
●2.未指定文化財・「歴史資産」の概要 (4)記念物 白鳥町大島の安養寺の元屋敷跡に安養寺跡懐古の石碑がある。 |
ご有志や同行の皆様で両寺とお話しされるなどしてご対応ください。 |
| 5 |
●2.未指定文化財・「歴史資産」の概要(2)無形文化財 郡上市の文化財等のデジタル・アーカイブ化を推進していただきたい。 既に、郡上ケーブルテレビには、20年間蓄積した放送データがあります。郡上市が保管して権利を持つことが必要です。データは、メタデータを付け加え、権利処理する事で活用が出来ます。 |
郡上市では、『郡上市史』編さん事業とあわせて、順次、郡上市歴史資料館にてデジタル・アーカイブを進めています。そのうちの一部を公開しています。 文化財等を含めたデジタル・アーカイブの促進や商工観光振興を含めた積極的な利活用は、市民や民間団体のみなさまが主体となって進めていただきたくお願いします。 |
| 6 |
●2.未指定文化財・「歴史資産」の概要(1)有形文化財 郡上八幡の小野八幡神社に有った、岩本院の墓と仏像が白鳥にあり、岩本院の歴史背景の再記録が必要と考えているが、調査することは可能か。 |
文化財保存活用地域計画(案)には明記していませんが、現在進めている遺跡詳細分布調査の中で対応したいと考えています。 |
| 7 | 郡上市にはいくつかの文化財保管施設があり、平成16年の郡上市合併以前に設立されたものがほとんどだが、その施設のスタッフ同士が情報交換する場が設けられていない。本文でも『郡上市が一体となって文化的な資源の保存・活用を図っていきたいと考えています』とあるが、現場での意見を汲み取ってもらうために、そういった場を作っていただきたい。 | 現在、市内の博物館施設を担当する市職員が意見交換をする場は設けていますが、施設のスタッフのみなさんが集う場は設けていません。 各施設の運営方法や雇用形態が一律ではないことから、スタッフのみなさんが一堂に集う場を設けることは現状では難しいと考えます。 ただし、施設や展示物の状態、お客様の状況などを直接把握されているスタッフのみなさんのご意見を共有し、よりよい施設運営につなげられる方策を検討していきたいと考えています。 |
| 8 |
●若宮家住宅等の保存と地域に根差した利活用の推進 取組内容にある若宮家住宅について、事業計画の期間が計画本文でも記載してあるが、市内唯一の県指定重要文化財の保存のために期間の見直しも必要ではないか。特に、文化財部分以外の劣化によって、守るべき文化財に影響も出ており、少しでもそういった作業を実施する必要がある。こうした最小限度の保全措置を実施した後で、「利活用の推進」が図られるべきであり、本来守るべきものが滅失しては本末転倒ではないか。 |
若宮家住宅については、文化財としての保存修理と観光的な利活用について検討を進めています。計画的に事業を進めていくため、まずは文化財箇所についての保存を進め、その他の部分については、地域の皆さんの意見も聞きながら、利活用を進めるよう検討しています。 また、財源についても文化財としての補助金や、観光利用としての補助金など様々なメニューを研究していますので、計画に時間がかかることはご理解いただきたくお願いします。 |
| 9 | 日々文化財保護協会として活動しているが、計画の中身について理解できない部分があり、一般の市民ではより理解することが難しいのではないか。 具体的には、第5章の「文化財の保存・活用に関する将来像」のキャッチコピー「自然と歴史が調和する文化の町郡上」については、郡上市の文化財や教育、産業振興のネットワークなどが表現されていない。 また、日々郡上市の文化財を守るために活動を続けている文化財保護協会の意義や活動について記載されていない。 そして、計画自体を単なるスローガンで終わらせない為に、その目的や意義を市民に分かりやすく示す必要があると考えられる。 |
市民のみなさんに対しては、視覚的にも分かりやすいダイジェスト版を作成して、普及を図りたいと考えています。 また、文化財保護協会のみなさまには、日頃から郡上市の文化財保護ためにご尽力いただくとともに、郡上市文化財保存活用地域計画策定協議会に対しても、第一回目の会議から会長に参画していただき、深く感謝申し上げます。今後も、文化財の保存と活用に対しましては、文化財の所有者や保持団体のみなさま、郡上市文化財保護審議会など関係団体のみなさまとともに、市民協働で参画していただきたくお願いします。 |
| 10 |
●オオサンショウウオの保護団体がなく、円滑な調査や研究の深化が不十分である。 ●オオサンショウウオや鮎など地域の特色ある生物の魅力がうまく発信できていない。 「魅力がうまく発信できていない」という表現については、現状を正確に反映していない部分があり、和良鮎やオオサンショウウオはイベントなどが好評で今後開催する予定のものについても注目度が高い。道の駅などでも地域資源として情報を発信している。 こうした現状を踏まえて、一定の基盤は整ってきているが、行政・研究機関・地域団体との連携をさらに強めることで、活動の持続性を高め、文化財としての保護と地域振興の両面で効果を発揮できると考えている。 |
計画(案)は令和3年から作成を開始したため、現状を反映することができていませんでした。ご意見をいただき、和良町でのオオサンショウウオ保護の現状がよくわかりましたので、計画(案)を修正します。 オオサンショウウオは市内の多くの河川に生息しており、市内には保護活動や調査研究に当たられている団体等が他にもあります。2027年には日本オオサンショウウオの会総会が開催され、地域振興の大きな契機になると想定されます。和良町を中心に、市全体としてオオサンショウウオの保護等に関係する団体、行政、研究機関、地域団体等が情報を共有し、研究が深化する体制づくりが図られるよう、市としても支援していきたいと考えます。 |
計画案等の資料
郡上市文化財保存活用地域計画 本編(案)(pdf・9.6MB)
郡上市文化財保存活用地域計画 資料編(案)(pdf・6.1MB)

































