昭和の初期には、地域活動の草分け的存在の一つが婦人防火クラブでした。
これは、戦前から全国で自然発生的に生まれて来たとも言われており、それが1962(昭和37)年4月の消防庁長官より『予防行政の運営方針について』という通達を機に、クラブという形の組織が出来始めた。
1964(昭和39)年には、全国で婦人防火クラブ組織が存在するまでとなり、その後も当時の市町村や各消防本部を通じて働きかけは更に進み、各地区の婦人防火クラブ数もクラブ員も急速に増加して行き、1975(昭和50)年代に100万人、1985(昭和60)年代には200万人を突破しています。
1962(昭和37)年4月の消防庁通知に始まり、50年余を経過した現在で、全国約8,000クラブ以上が活動しており、クラブ員120万人を超え、日本全国に広がる防災の組織です。
家庭に密着して地域の防火防災に携わる、応急手当の普及や支援活動、防火意識の高揚を図るなどの研修会や講習会を開催し、安心・安全のための活動へと発展しています。
また、県単位でも情報交換を行い、地域活動の一層の充実・強化、連携を図ることを目的として、自主防災活動の充実・強化、活動内容の情報交換と交流を行い、隣接県との連携を図るため、全国を6ブロックに分けて研修会も開催されています。
郡上の歴史を見てみますと、1983(昭和58)年4月に当時の郡上郡(旧7町村)が協力して発足され、現代の郡上市女性防火クラブの前身となる「郡上郡婦人防火クラブ連絡協議会」が結成され運営が手探りで始まりました。
「郡上郡婦人防火クラブ研修会の様子」 |
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当時、郡上郡の各町村より自治会や婦人会から消防活動へ積極的に参加され、年々参加人数も増加し、多くの行事に参加されました。 |
「分列行進参加の様子」 |
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「放水訓練の様子」 |
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「小型ポンプ操法訓練の様子」 |
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1989(平成元)年9月11日、当時の郡上郡婦人防火クラブ連絡協議会の役員の方々10名が、八幡町小野地内、郡上広域連合消防本部(現在、郡上市消防本部)にて消防長より1日婦人消防官の任命を受けて、郡上管内の防災に関する状況の確認や各部署を視察、八幡町内の防火査察に同行し、防火防災に関する研修に取り組みました。 |
「郡上郡婦人防火クラブ 1日婦人消防官任命式の様子」 |
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「郡上郡婦人防火クラブ 1日婦人消防官 講義を受ける様子」 |
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「郡上郡婦人防火クラブ 1日婦人消防官 中消防署にて座学の様子」 |
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1994(平成6)年10月27日に開催された第10回全国女性消防操法大会に、当時の郡上郡から代表として「八幡町婦人消防隊」が出場しました。
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平成16年の町村合併に伴い、郡上郡が郡上市となり、「郡上市女性防火クラブ連絡協議会」に改称されました。
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「八幡町大火記念行事 分列行進の様子」 |
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「防火防災市民講座の様子」 |
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平成29年7月5日には、郡上市女性防火クラブが総務大臣より
「安全功労者総務大臣表彰(団体の部)」 を受賞しました。受賞おめでとうございます。 |
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また、「少年消防クラブ」という組織もあります。
昭和25 年の国の通知にて発足し、全国で約4,500 のクラブに、41 万人のクラブ員と指導者が活動しています。
少年消防クラブは、主に小学生、中学生がクラブに所属となります。
日ごろの防火・防災に関する授業や社会見学、消防署見学の学習を通じて、防火防災を学ぶとともに地域における防火防災思想の普及に努めています。
いわば、将来の地域防災の担い手となる事が期待され、当女性防火クラブと同様に、これまで50年余にわたって活動育成を続けて来ています。
郡上市女性防火クラブの活動は、地元に根ざした女性の方々ならではの心と優しさの行き届いた活動が非常に大きな力となり、地域コミュニティ活性化にも繋がることが期待され、クラブ員の皆さんの知識・技術・経験とネットワークを活かした支援活動がお互いに支え合い、災害に強い安全・安心な郡上づくり、より良い地元づくりのために、多くの方々に女性防火クラブの活動を知って頂き、参加して欲しいと思います。
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郡上市女性防火クラブ
事務局:郡上市消防本部 予防課内
各研修、講演会申込み&女性防火クラブ入会
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